10/17/2024, 2:53:34 AM
貴方と生まれるかもしれないその遠い子孫の類似点は薄まった血くらいだが、貴方が西の空を見上げて見える彗星は、8万年後の子孫が先祖を思う光になるかもしれない。貴方と8万年後の子孫だけが通えるアウラ的存在を特別に思いたい。
5/10/2024, 4:03:17 PM
ひらひらが近付いてきて、すぐ体をのけた。
たくさんいたなら、気持ちわるいのは、
分かるよと言われた。
一匹だってきらいだ。
どうしてかわいく見えないのかなんて、
かわいくないからでしかなかった。
みんな小さいどうぶつに
きいろい声をあげるみたいに。
大人になったら、誰もひらひらのことを言わなくなった。
あるとき、花畑に行った。
あ、とんでるね。
ねえ、これ名前、なんだっけ?
そう言われたとき、血の気が引いてきた。
黙っていたら、ほほえまれた。
「こっちがモンキチョウ、
こっちがモンシロチョウ」
「わかんないよ」
「あのね、後ろの羽に、紋があるのが
モンキチョウ」
「!」
「色だけじゃなくても、見分けられるよ」