あれだけ僕に置いていかないでって言っていたのに、君は僕を置いていくんだね。でも君は僕の笑顔が好きだと、僕が笑えば君も笑えると言ったから。僕は泣かないよ。
テーマ:泣かないよ
「ねぇ、もう帰ろうよぉ。もう充分調査できたよぉ……。」
「まだだ。まだ情報が充分集まってない。」
あいつは僕の相棒のフレディ。僕と同じ学校に通ってる幼馴染みでもある。あいつは頭はいいけど、すっごく臆病なんだ。ちょっと暗い場所に行っただけで、ビビってすぐに帰りたがる。ぼ、僕は暗いところだって怖くないからな。暗いところだって平気だぞ。強がりなんかじゃないからな。僕とフレディは、同じ学校のマークとトム、それからジュディとマリーの六人で、怪談話の調査をしている。僕らの学校は、寄宿学校で全寮制だから色んな怪談が生まれる。それこそ、絶対作り話だろってモノから、有り得そうな話まで。俺たちは最高学年だ。怪談話はたまにちびっ子が興味本位で夜中に抜け出そうとするから、男子寮の寮長、副寮長のトムと僕、女子寮の寮長、副寮長のジュディとマリー、が中心となってちびっ子が危ないところに行かないように、僕らであらかじめ校内を調べて回ってる。そのために、今日も校内に調査に来ていた。
テーマ:怖がり
作者のつぶやき:
3月20日1:53 誤字を訂正しました。
「人ってね、死んだら星になるんだって!知ってた?」
ある夏の日、僕は孤児院に入ることになった。別に話し相手なんていなくても良かった。それなのに彼女は毎日僕に話しかけてきた。好きなことの話、孤児院での生活の話。彼女は重い病気らしい。もう、治らないぐらいに。そのくせに、大人しくするのは嫌いなようで、いつも年下の面倒を見たり、外で走り回ったりしている。
ある日彼女はいつもよりはしゃいでいた。彼女が言うには、人は死んだら星になるらしい。彼女はあの星になりたい、だとか、どんな風に見えるのかな、だとかいろいろと言っていた。
「死んだ人全員が星になったんじゃ、今頃宇宙は星で溢れかえってるよ。」
「もー!夢がないなぁ!こういうのは、想像するのが楽しいんじゃん!」
そんな会話をした気がする。正直あの日の前後の記憶は曖昧だ。なぜなら、翌日彼女は死んだ。元々僕と初めてあった日の時点でもうそこまで長くは生きられないと言われていたらしい。もしも。もしも神様がいるのなら、
「彼女を星にしてあげてください。」
それがきっと、彼女の夢だから。
テーマ:星が溢れる
彼の瞳は湖面の様に静かに澄んでいて穏やかだった。でも、彼の瞳はいつも何も映さない。私はそんな彼のことが好きだ。彼の何も映らない瞳は、私だけを映し続ける。
テーマ:安らかな瞳
僕が帰ってきてから、ずっと泣きっぱなしで僕に抱きついている君。知ってるよ。新しい環境に行くのが、怖いんだよね。不安なんだよね。分かるよ。僕も同じだから。僕だって新しい環境は、怖いし不安だよ。でもね、君ならきっと大丈夫。僕はずっと隣で君が頑張ってるのを見てきたから。それにね、僕と君との距離が遠く離れても、僕の心はずっと君のそばにいるよ。だから、今は君の心が落ち着くまでいっぱい泣いて。それで落ち着いたら、今度は僕に心からの笑顔を見せて。
テーマ:ずっと隣で
作者のつぶやき:いやー、言われてみたいなーなんてちょっと書きながら思ってました。でも、実際に言われたら逆に落ち着かなくなる気もします。難しいですね。