【大空】
屋上の雲ひとつない青空
もう少しで今年が終わる……
僕は今年なにか変化があったのだろうか……
冷たい風がなにか問いかけるように感じた。
ゆっくり……ゆっくり……
僕の休憩時間だけが過ぎていく
案外自分自身の事を分かっていないのかもしれない
周りの友達は皆口を揃えて【良くなった】だった
大好き曲をイヤホンで大音量で聴く
僕しかいないこの空間に音漏れしても別に構わない
大きく深呼吸して体の中の空気を換気する
来年はどんな年になるんだろう
目をつぶりながら僕はそんな事を考えていた
「雪を待つ」
僕は明け方の朝日を見ながら必死に景色を描いていた。
手はかじかんでる。
今にも雪が降りそうな寒い朝焼け……
専門学校で作品を提出するために僕は毎日早起きをして描いている。
でも何かが足りない……
何枚描いても何枚描いても……
絵の中に吸い込まれそうな絵を僕は描いたい
でも僕が描く絵は何かが……
眠い……とても眠い……
もう既に描く事しか考えられなくなる
無心で描いていると
痛覚も感覚が無くなっていた
極限状態で描いた僕の作品……
無事最優秀賞することが出来た
タイトル「冬を待つ」
「冬になったら」
僕は冬が大嫌いだ!
寒いし!外は雪で遊べないし……
でも今日だけはなにか心にトゲが刺さったようだった
幼なじみの君が冬になったら帰ってくるんだ
引っ越してしまった幼なじみ……
会えるのは嬉しいけど……
いつか冬が終わってしまったら……
ずーっと冬だったらな……
そんなことを思いながら冬の第三角形を見ていた
もう時期君のいる冬が来る……
「子供のように」
子供...辞書やインターネットで調べてすぐに答えのでる時代。
よく幼稚園や小学校では大きな夢を持ちなさいと言われた...
宇宙飛行士やパティシエ...今はYouTubeも上がっている。
みんな大人の言うことに従って大きな夢を持つ...
でも中学生になると僕たちに言いつけられることは...
勉強しなさい
いつまで夢なんて持ってるの
現実を見なさい
いつまでも子供じゃないのよ
僕の感情は基本的に初めからなかった
才能もない感情もない
あなたをどんだけお金をかけて生活させてきたの!
この親不孝者...
よく大人は言う...親は子供を選べない...
子供からすると...子供も親は選べない...
この世界には色んな...色んな子供がいる
みんないろんなものと戦っている...
僕はもう疲れたんだ...
その時初めて感じた感情...
心臓ってこんなにうるさかったんだ...
感情ってこんなに重かったのか...
涙ってこんなにスッキリするもんなんだ...
初めて知れて嬉しかったよ...
ありがとう
さよなら
「カーテン」
カーテンがひらりと風でゆれる。
真っ白いカーテンが
清潔感のあるカーテンは汚れてはいけない
僕は汚れているとみんなそー言っていた
遠くから見ている方が君のためになる...
いや...
ただ僕が傷つきなくなかっただけかもしれない
いつしか...そのカーテンは消えていた...
これでいいんだ...
こうなって良かったんだ...
そう僕の心に何度も...何度も問いかけた
僕の家に手紙が届いた...
きみがカーテンをよく見に来てたね
みんなも好きな白いカーテン
がっかりすると思って言ってなかったけど
すこし汚れてたんだよ
きづいてなかったかもしれないけど
だっ て恥ずかしいじゃん
たいせつしてたカーテンだったからさ
君からの最後の手紙...
これはカーテンの事だったのか...
それとも...