【心の灯火】
人が亡くなる時
心臓が止まった時
病気になった時
人から忘れられた時
大切にな人が居なくなった時
息が出来なくなった時
僕の中で産まれてから動いてるもの
心と言う臓器は無い
心と言う筋肉は無い
心と言う骨は無い
心の灯火がなくなる時
当たり前が……
生まれた時からなかった僕は……
耳が聞こえない
目が見えない
両手がない
両足がない
声が出ない
病気じゃない
当たり前を全て奪われて
もうすぐ心の灯火も消える
【香水】
僕は1番好きな香りがある
君の香水の香りが大好きだ
そんな気持ちは君には届くことはなく今日も1日は始まる
淡々のこなしていく仕事……
頭の中では笑顔で君と話す事ばかり
でも現実はそう甘くはない
僕は仲良くなりたいより近くで君の香水の香りで今日も頑張れる勇気をくれるだけで充分だった
ある日
突然君の香水の香りが変わっていた
ついに……彼氏でも出来たのかぁ
この心の中のざわつき……
泣きたくなるこの気持ちはなんだろう
忘れたいのに……忘れたい……のに……
今僕の顔はどんな顔を簸てるのだろう
きっと醜いと思う……
残業で1人デスクに向かっている
背中を叩かれて振り向くと……
【香水変えてみたんです……あなたが好きって言ってた香り】
【突然の君の訪問】
別れてから何年経つだろうか……
君と別れてから
夏の蝉時雨が僕の頭から離れない
お盆のある日
何も出来ずにあるベットで横になっていた
何もする気がおきない
何も食べる気すらなくなっていた
目を閉じると突然……
【ごめんね】
彼女の声と姿が……
突然すぎる訪問に僕は1粒の涙が頬をつたった
【待たせてごめんね……】
そして僕はそのまま眠りについた
【鐘の音】
僕の街では鐘の音が鳴ると敵が攻めてくる合図として使われていた
だから僕は鐘の音はとても怖いものだとずっと思って育ってきた
とても……とても怖い……音……
悪夢としてでてくるくらいだった
両親を早くにして無くしているから何事も僕1人でやらないといけない……
ギターをお小遣いで買って引くのが唯一楽しい時間だった
今僕が生きてるこの時代や世界……
生きるという事は常に隣には死がある
僕は強く生きていくために路地裏で今日も歌っている
こんなくだらない戦いが終わるまで……
【鳥かご】
僕は小さい頃から親がインコを飼っていた
僕も大好きで家族だと思っていた
ある日鳥かごの中でぐったりしている家族を目にした
ぐったりしてる日は何度かあった
でもしばらくすると元気に僕のところに来てくれてた
でもその日は半日経っても起きることは無かった
初めて家族がこの世を去ったのだ……
あまりにも悲しすぎて僕はもうペットを飼いたくないと言ったらしい
あれから何十年
久しぶりに実家に帰った
孫の顔を見せに……
ふと鳥かごを見ると……
あの時居なくなった家族そっくりのインコ元気に
【おかえり!おかえり!】
と言っていた
子供が可愛いと見ている
どこか小さい頃の僕と重なって
涙が出た