ある雨の日のこと
その日は、とても冷たい雨だった
傘を挿して歩く人、カッパを着てる人
ずぶ濡れになって歩いている人も
僕も、ずぶ濡れになって歩きたくなった。
傘を挿して歩く人は、ずぶ濡れになって
歩く人の気持ちは分からないでしょう
カッパを着てる人は、傘を挿して歩きたい
とは、思わないのでしょう
みんな、そうしたいからそうする
誰も、否定できないし、肯定もできない
それでいい、それでいいのです。
大工さんは、木は扱えても、石は扱えない
電気屋さんは、配線ができても、配管は
出来ないのでしょうね
人それぞれ、得手不得手があるように
人それぞれが、思った様に生きてゆく
誰も、否定できないし、肯定もできない
それでいい、それでいいのです。
明かりのない部屋にひとり座って
静かに目を閉じて深く深く堕ちてゆく
辿り着くはずもない世界をさがして
もっと深くさらに深く堕ちてゆく
どうせひとり、最初からひとり
誰かが放つ鋭く尖った言葉が
胸の奥底に刺さったまま抜けないから
誰かを信じたまま裏切られても
平然を保った振りをして明日を迎える
どうせまた、朝になると陽が昇る
駄目ならまた、次があるのだから
なんて、まるで他人事のように
自分自身を汚して穢れさせて
他人の穢れを誹謗して嘲笑うのね
それでも、私は1つだけの光をさがす
それでも、私は1つだけの信念をもって
あなただけは信じて愛します。
大切なものを大切だと気付くには
それ相応の時間と経験が必要なのかも。
若さ故の過ち、幼さ故の後悔…。
随分と大切なものを失って生きてきた。
悔やみながら後悔しながら罪悪感で
眠れない夜を幾度と超えながら
それでも、また失って気付く大切なもの
幸せとは、気付かないうちに傍にあって
その幸せは、失ってからはじめて気づく。
振り返った先の長いトンネルにポツリと
灯りが灯っていても、そこに居たなら
明るいのだから、先の暗闇なんて見えは
しないのでしょう。
4月1日、エイプリルフールなんだと思うと
幼い頃に先生や大人たちによく、
素直でとても良い子だねと言われて
育った事を思い出す。
大きくなるにつれ、嘘のスキルを嫌でも
身につけて、自暴自棄に堕ちた。
エイプリルフールに限らず
エイプリルフールだからではなく
この世界で生きるには、正直者では
生きられないのでしょうか。