「光と霧の狭間で」
私には美久と言う友達がいる。
美久は躁鬱病を患っていて
時々、症状が出て苦しいみたいだ。
美久は躁の時は心に光がさしたように
明るくなる。
また、鬱の時は霧がはれないようで
モヤモヤが心に溜まるみたい。
美久はそんな自分に戸惑っていた。
美久が病気を発病したのは元彼のせいだった。
元彼は自己愛の強い人で優しい美久の性格に
つけ込み支配したがった。
美久はかなり抵抗したり、努力をしたけど
彼氏のエゴに左右され躁鬱病を発病した。
私は見てられなくて
病院を美久に紹介した。
幸い良い医師に出会い美久には
薬も効き回復に向かった。
そんな美久は朝に散歩をして
公園に寄りボーっとする事を朝活と言い
毎日、外にも出るようになった。
美久には新しいボーイフレンドが出来た。
私から見ても可愛らしい癒やし系の男性だ。
美久は元彼に随分と否定されていたから
新しいボーイフレンドとは
慎重に付き合っていたようだ。
美久の心には霧や曇り、雨の状態から
太陽の光が優しく注ぐような
明るい笑顔が多くなった。
美久は優しい女性で
新しいボーイフレンドは
そんな美久にポジティブな言葉を
かけてあげていた。
「美久は出来るよ」
「美久はよく頑張ってる」
「疲れたら休むんだよ」
「僕を頼ってね」
美久は新しい彼氏が出来てから
生き生きするようになり
薬の量も減った。
美久はとても元気になっていった。
そんな美久を見て
綺麗になったなとも思う。
女性は男性で変わる。
不安を与える男性だと女性は情緒も
安定しなく常に不安だ。
反対に女性を愛おしく思い
いつも、ポジティブな考えで
彼女を安心させる男性は
間違いなく良い彼氏だ。
美久は優しい彼氏と今日も
仲良くいて
とても幸せそうだ。
今日は秋の空が綺麗だ。
「LaLaLa GoodBye」
ラララと歩いて
ラララと過去にグッバイして行くよ
ラララと歌って
嫌な思い出は忘れるよ
ラララと眠れない夜は
いい事だけ数えるよ
ラララと空を見て
同じ空の下のあの人がいる
ラララと起きたら
うふふとコーヒーを飲む
ラララと歩んだ道を
これからもアハハと歩んで行けたらな
「どこまでも」
気分転換に
朝に海を見に行ったら
どこまでも続く水平線
そこから出ずる
太陽の光
空には秋の雲が
点在し
実に美しい景色だった
きっと私の心も
こんなふうに
生きたがっている
他に遠慮もせず
どこまでも自由で
時に暗くなっても
その上には
太陽があって
そんな景色を何時までも
見つめていた
「未知の交差点」
その日
私は会社で凄く嫌な事があって
気持ちが荒れてクサクサしていた
このまま家に帰るの嫌だなあと思い始めた
嫌いな人の顔がチラつく
気分転換に知らない道を歩いてみることにした
夜だったけど
確かあの路地の先には行ったことがない
建物があったはず
そうそう、この道を真っ直ぐ
やがて知らない十字路に出る
ここは右に曲がった事がないなあ
今日は曲がってみよう
すると道の右側に見たことがないお店が見える
赤い屋根におしゃれな建物
惣菜のパン屋さんだった
私は興味が湧き入ってみた
お店の中は木製の棚にパンが並んでいた
「いらっしゃいませ!」
若い女性が店にはいた
店員さんらしい
「こんばんは
初めて来たんですけど
ここのパンのおすすめはありますか」
「ありがとうございます!
このクロワッサンと惣菜のデニッシュが
おすすめですよ」
私はその2つのパンを買って
家に帰った
空には月が欠けて見えている
家に帰って
早速、その2つのパンを食べることにした
「うわー!
マジ美味い!
知らないって損してた…」
家に近いパン屋さんだった
今度から毎週の休みに通おうかな
何だか食べてると
心がポカポカ温まる味がした
また、食べたくなるパンの味
次に行ったら
色々と店員さんに話しかけてみようか
パンは美味しかったと伝えよう
そんな事を考えているうちに
会社であった嫌な事は忘れていた
明日はどうするべきか…
うーん、作戦を練る
パンはどうやら私のエネルギーになってくれたみたい
「一輪のコスモス」
今日もコスモス畑のコスモス達は
元気だった
その日は晴れで気持ちの良い朝
コスモス達も早く起きて
朝のおしゃべりを楽しんでいる
キバナコスモスが話をする
「昨日は人間が私をいっぱい写真に
撮ったわ」
白いコスモスも話はじめる
「あら、私も沢山撮ってもらったわよ」
ピンクのコスモスは朝の身じたくに念入りだ
「私も今日は沢山撮ってもらいたいわ」
どうもコスモス達では人間から
カメラで撮ってもらうのを竸っているようだ
小さなつぼみのこれから咲くコスモスも
話はじめた
「私も咲いたら沢山撮ってもらいたいわ」
その日のコスモス畑には人間がいっぱい
見に来ていた
キバナコスモスも風に揺られながら
ポーズをきめる
白いコスモスもピンクのコスモスも
皆、綺麗に写してもらおうと頑張っている
人間もいい写真を撮りたいから
カメラを片手にアングルを探す
今日もコスモス畑の
コスモス達は元気である
自分の短い生命を精一杯生きている
風にそよぎながら
太陽はその様子を見て
暖かい光をそそいでいる
今日もコスモス畑は何事もなく
平凡な一日を
精一杯生きるのだった