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8/30/2023, 1:20:55 PM

君の声は鈴のようだった。
ころころしていて、とても可愛い。

君の顔はひまわりのようだった。
暑さなんて忘れるほどの眩しさ。

君の肌はマシュマロのようだった。
すべすべで、柔らかかった。

君の手料理はどれも一流シェフのようだった。
本当に美味しかったんだ。

なのに今この体で覚えているものは、
今あげた中には一つもない。
唯一残ってるものは、君のやさしい香りだけ。


何はこれすら消えてなくなる。
忘れたことすら忘れてしまう。
そうして僕もまた、誰かの中から消える。

8/25/2023, 11:33:40 PM

  けたたましい鐘の音が脳髄に刺さった。

    生暖かい地面へ足を踏み出した。

    当たり前の味を無心に頬張った。

  無心に衣を取り替え、乱れをとかした。

人混みに混ざり、暑さがより一層身を包んだ。

  無機質な機械音が喧騒の中に響き続けた。

    いつもの定位置で足を止めた。

    気のせいじゃない、確かな脈拍。

      意を決して顔を上げる。

   向かいのホームには、優美な青年。

     狼の子どものようだった。

 名も知らない彼を、毎朝目に焼き付けてる。

  決して交わらない視線は、熱を帯びた。


8/23/2023, 11:15:27 AM

深い海に落ちていく

記憶は遠のいていく

突き刺す温度に包まれている

涙は今凍りつき、視力をも奪っていく

何も見えない、これが罰なんだ

8/22/2023, 10:51:42 AM

あなたはとってもわかりにくい。
そしてとってもわかりやすい人。

嘘つきで、正直者。
真面目で、怠け者。

好き嫌いがなくて、
好き嫌いが激しい。

甘えん坊なのに、
変に冷めてる。

そんなあなたを、
あなたに適したタイミングで、
私が毎度裏返していくの。

本当は嘘をつきたくない。
それなら本音を言わせてあげる。
真面目に生きたくない。
それなら自堕落に笑わせてあげる。
本当は甘えたい。
それなら思う存分甘えさせてあげる。

何度あなたが本当と逆を着ても、
何度でもわたしが裏返してあげる。

8/21/2023, 12:52:23 PM

大空を自由に飛ぶ鳥のように、
私も自由自在に飛べたならよかったのに。

もしも私が飛べたなら、
まずは安全かどうか確かめるよ。

もしも私が飛べたなら、
少し高い段差から羽ばたいてみるよ。

もしも私が飛べたなら、
あなたに様子を伝えるよ。

もしも私が飛べたなら、
もう少し高い段差から飛んでみるよ。

もしも私が飛べたなら、
あなたの元へ羽ばたいていくよ。


全力で羽を動かして、
風を切って、風を感じて、
冷たさに浮かれながら、
あなたを思い浮かべて、
あなたで頭をいっぱいにして、
あなたへの愛を口遊みながら、
ウキウキしながら飛んでいくわ。

飛んできた小さな小さな小鳥が目に入ったら、
その両手を広げてわたしを迎え抱いて。

わたしはあなたの頬にキスをするわ。
そしてあなたの頬に擦り寄るわ。

あなただけの歌声を届けるわ。

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