詩(お題)
『カレンダー』
それは宇宙であり
それは人生であり
束縛や希望や夢にもなって
想い出にもなる
母であり、秘書であり、
墓標にもなる、カレンダー
人は空を見上げるよりも
時計やカレンダーを見ている
カレンダー
それは、私の唯一の友達です
詩(お題)
『喪失感』
残暑も厳しい九月の街を
ぬるりとオバケが駆け抜けてゆく
失くした場所だけほこりが無くて
喪失感だと誰かが言った
喧嘩のような口づけを交わし
動物みたいな情事の汗も
あなたの居場所を消せなくて
俺は朝から泣きじゃくる
求めることが生きることなのか
手放すことは死ぬことなのか
あなたは笑って言うだろう
「生きてるじゃない」
会いたいんだ
迷子の子供のように 笑
詩(お題)
『世界に一つだけ』
「世界に一つだけ」
今日のお題について考えた
いっぱい想像した
カッコいいポエムも
感動する物語も浮かんだ
それなりに…だけど
でも、ふと思ってしまった
「世界に一つだけ」って
すべてじゃないかって
自分も、あなたも、
コップも、コーラも、お菓子も、
複製も、量産も、一つだけ。
この世界も人生も
一つだけで、一回きりで、
一期一会で、そうか、
生かされている
詩(お題)
『胸の鼓動』
胸の鼓動
ときに交差点の信号機
ときにお祭りの笛、太鼓
喜怒哀楽の自動車を
あやつるように走らせて
夢に恋に向かわせる
ピーヒャラ、ドンドン、踊りましょ
高まる音はわがままに
遠慮をしてちゃ、夜が明ける
胸の鼓動
それは人間のすべてであり
それは感情の支配者だ
せめて、今夜だけ
暴君になって、騒ぎましょう
詩(お題)
『踊るように』
踊るように…と言いながら
ステップ踏んで肩を揺らして
歌うように…と言いながら
大声だして夜空に叫ぶ
人は卑屈で謙虚なのだ
勇気というチケットはいつも
○○のように…なのだ
愛するように、好きなように
あなたの前では、初恋のように
踊るように、歌うように
あなたの前では、道化のように
心臓がダンス、ハートがジャンプ
あなたの前では、
「ように」じゃいられない