詩(お題)
『病室』
時に希望の 虹をかけ
ふいに凍てつく 葬儀場
まるで公園 遊園地
そして悲しい 映画館
何百何千 病室の
天井見つめて 死んだのか
何千何万 病室の
窓の朝陽を 焦がれたか
漂流してゆく 病室で
マゾのプレイも 日常化
なんと健気で あさましい
人の最後は モノになる
詩(お題)
『明日、もし晴れたら』
ねぇねぇねぇ
明日、もし晴れたら
あのあのあの
明日、もし晴れたら
そのそのその
明日、もし晴れたら
いい?いい?いい?
明日、もし晴れたら
そうそうそう
明日、もし晴れたら
よしよしよし
明日、もし晴れたら
ゆびきりげんまん
明日、もし晴れたら、ね?
詩(お題)
『だから、一人でいたい』
悲しいとき
淋しいとき
悔しいとき
負けず嫌いの私は
だれにも会いたくないのです
からかうひと
優しいひと
寄り添うひと
泣いて甘えたいのです
だから、一人でいたいです
嬉しいとき
楽しいとき
舞い上がったとき
恥ずかしがりの私は
こっそり幸せ噛み締める
馬鹿にするひと
見下すひと
後日、言うひと
こころの裏が怖いです
だから、一人でいたいです
約束とか
気遣いとか
あいさつ、とか
私を縛って殺します
だから、一人でいたいです
詩(お題)
『澄んだ瞳』
うたがうことを知らないで
信頼寄せるまなざしで
それが若さと言うように
まるで恋かと間違える
澄んだ瞳に会ったなら
初恋のひと…思い出す
いっそ刺されて死にたくて
赤子みたいに抱かれたい
澄んだ瞳のきみがいる
にごったこの目がうらめしい
愛は醜態さらしては
いつも純情、そのものさ
詩(お題)
『嵐が来ようとも』
きみの瞳を見つめると
ぼくの宇宙はそこにある
例え嵐が来ようとも
見つめられたらひざまずく
毒を吐き出すくちびるも
ぼくの耳では愛になる
例え嵐が来ようとも
傘にホテルになってやる
運も縁(えにし)も無くていい
きみが笑えば生きられる
例え嵐が来ようとも
好きになったら、台風の目