詩『君の目を見つめると』
いたずらで、いじわるで
まっすぐで、きびしくて
純情で、楽しげで
やさしくて、さみしげで
怒ったり、憎んだり
不安げで、ほほえんで
この僕は、そのたびに
ドキドキが、止まらない
宝石も、かなわない
いつだって、愛してる
閉じたって、美しく
運命も、ひざまずく
君の目を、見つめると
電源は、オンになる
ミュージック、流れ出す
世界はもう、二人きり
生きていて、うれしくて
涙する、僕がいる
君の目を、見つめると
心臓が、暴れだす
けんかして、仲直り
好きになる、なんどでも
見えている、世界には
この僕を、永遠に
愛してる、永遠に
詩『星空の下で』
四月の上旬の夜は
まだ少し肌寒くて
変わりゆくこの町は
遅いさくらを散らしてる
親戚の伯父さんの訃報
友だちの転勤
変わらなきゃって、思うけど
僕は今が、好きだった
見上げれば
永遠のような光のつぶがある
10年後も100年後も
僕らを見ているのだろう
あなたに急に会いたくなってくる
変わらぬ夢、変わらぬ愛
見上げりゃ必ずそこにある
そう願って、寝転んだ
星空の下で
詩『それでいい』
おやじ、なんだよ
ん、それでいい
うるさいなー、なに?
じゃ、それでいい
話しかけないで
もう、どっちでもいいってば
わかった、それでいい
娘よ
それでいい…
「それで」は冷たい言葉じゃない
信頼ときずな、だから
なに言ってるの?
気持ち悪いなー
そう、
それでいい
今日も我が家は平和だなぁ
これがいい
詩『1つだけ』
1つだけ
何でも願いが叶うなら
永遠の
命をくれって言うでしょう
1つだけ
何でも願いが叶うなら
あの人を
生き返らせてと頼むかな?
1つだけ
何でも願いが叶うなら
いくつでも
叶える魔法をくれ!と言う
1つだけ
いちばん大事なものは何?
生き甲斐さ
生きてて良かった…と思いたい
詩『大切なもの』
世界は、大切なものであふれてる
きっと誰かの大切なもの
ゴミさえ、心血注いで作られた
たましい…こもった、製品だ
室内も、大切なものでいっぱいだ
愛という名の思い出、ずらり
命より、大切な人はあなたです
寝息さえ、愛しくて、泣けてくる
それでも
人生は陰険で冷酷で無情です
何もかもが終わりへの旅だからです
世界は、大切なものであふれてる
それは終わりを悟っているから
ゴミくず、見てるとイライラしてしまう
大切は、サヨナラの「予感」だから