理想郷
この世界は理想郷である。
社会に出て成功する者
小さい頭脳とその体で能力を発揮する者
世からの高評価を上手く使いこなす者
貴方はどの者ですか?
スタイル抜群の身体で都会の街中を歩くこと
恋愛と学力が大成功すること
貴方の理想を選択してください。
そう、ここは理想郷です。
貴方の人生を自由に選ぶことができます。
さあ、理想郷の世界へ。
皆さん!なんと私昨日で500いいねを突破しました泣
私の作品を約500人が「もっと読みたい」と思ってくれて、そしてお気に入りに登録してくれてると思うと本当に心の底から嬉しく思います。
私は昔から文章力だけが取り柄で、学校の先生や両親に沢山褒めてもらっていました。
ですが、逆に言うとそれは文章以外は何も出来ないということです。
理数はもちろん、運動もそこまで得意ではありませんでした。
けれど、そんな私の力をどうか誰かにみてもらいたい、認めてもらいたい、その一心で始めたのがこのアプリでした。
最初はルールもよくわからなくて、とりあえず思いつきで物語を投稿してみました。
そしたらその日中には20件以上も「もっと読みたい」が押されていて舞い上がったのを今でも覚えています。私は誰かに私の文章が届いたことにとても感動しました。
次の日からもずっと書き続けていて、あっという間に100件の「もっと読みたい」が私の元に届きました。
ネットではない、リアルの誰かが私の文を最後まで読んで評価してくれたことがとっても嬉しかったです。
私が約5ヶ月前に始めたこのアプリをこれからもずっと続けたいと思います。
改めて文章がまだ歪で未熟な私に「もっと読みたい」を贈ってくれてありがとうございます。
まだ初めたての私を懐かしく思いますがこれからもよろしくお願いします。
"懐かしく思うこと"
背伸びしてみた。
髪を巻いて
赤いリップを塗って
高いヒールを履いて
アクセサリーを身に付けて
それで街並みにあるジュエリーショップのガラスに映った自分を見てみた。
随分とらしくなかった。
普段の私は
パーカーを着て
スニーカーを履いて
キャップを被って
イヤホンをつけて
でも、それが心地良い。
だけど、この大人ぶった人生も悪くない。
"もう一つの物語"
声が枯れるまで彼の名前を呼ぶけれど、一向に彼は私の前に現れることはない。
"声が枯れるまで"
「諦めなさい。」
この言葉を最後に、私は死を決意した。
毎日のように言われる暴言 暴力
まったく、私は恵まれてないな。
「もう少しだけでいいから生きて欲しい」
もう聞き慣れた綺麗事だ。
貴方には分からないだろう。罵倒を浴びることがどれだけ辛くて悔しいかなんて。
「お前には無理だ」
「存在が邪魔」
「さっさと消えろ」
「死ね」
この言葉とともに私の体のアザが増えていく。
親も友達も味方じゃない。
そんな人生に嫌気がさした。
「もう、無理だ」
家のベランダに向かって、鉄の柵に手をかけた。
その瞬間、私の視界には澄んだ空気と綺麗に晴れた空模様が映った。
「…無理だ、」
死ねない。できない。怖い。
なんだかこれがループに感じた。
たった秋晴れした景色で死を諦める私には今は自殺なんでできやしない。
「はあ…」
また明日からも、地獄が始まることを秋の空が物語っていた。