「諦めなさい。」
この言葉を最後に、私は死を決意した。
毎日のように言われる暴言 暴力
まったく、私は恵まれてないな。
「もう少しだけでいいから生きて欲しい」
もう聞き慣れた綺麗事だ。
貴方には分からないだろう。罵倒を浴びることがどれだけ辛くて悔しいかなんて。
「お前には無理だ」
「存在が邪魔」
「さっさと消えろ」
「死ね」
この言葉とともに私の体のアザが増えていく。
親も友達も味方じゃない。
そんな人生に嫌気がさした。
「もう、無理だ」
家のベランダに向かって、鉄の柵に手をかけた。
その瞬間、私の視界には澄んだ空気と綺麗に晴れた空模様が映った。
「…無理だ、」
死ねない。できない。怖い。
なんだかこれがループに感じた。
たった秋晴れした景色で死を諦める私には今は自殺なんでできやしない。
「はあ…」
また明日からも、地獄が始まることを秋の空が物語っていた。
10/18/2023, 5:07:37 PM