ないものねだり、ね。
実はその言葉言われると傷つくんだよ。
確かに彼は私にないものを全て持っている。
端正な容姿。高身長。心地の良い声色。
そして何よりも、彼の誠実さ。
私が彼に抱いているものはただの嫉妬心からくるのか。
きっと、もっとくすぐったい、
私には似合わない感情からもくるのだろう。
だけど、私はこの複雑な想いに蓋をする。
辛いと分かっていて進む勇気が、私にはない。
ただ、最後にひとつだけ。
彼の机に置かせて欲しい。
マリーゴールドという名の花を、、、。
貴方は私を好きじゃないのに
なぜそんな顔をするの
貴方は私を好きじゃないのに
なぜ私に優しくするの
貴方は私を好きじゃないのに
期待など抱かせないで
私は貴方に恋したくないのに
貴方は私を惹きつける
今日の天気は、、ところにより傘、か。
いや、え?
ところにより傘?雨じゃなくて?
いや、きっと見間違えだ。今日は疲れてるんだ。
そうに違いない。
コーヒーを飲んで少し落ち着いてから、
もう一度天気予報を見てみよう。
、、、見間違えではなかったか、。
あれか、あれなのか?
ツッコミ待ちなのか?
ふはは、
とるにたらない頭を使いすぎて知恵熱が出てきた。
こういう時は、人に頼ろう。
幸代に聞いてみよう。出てくれるかな、電話。
やっぱり、寝よう。
昨日別れた彼女に電話するのはちょっとね、、、。
特別な人 4年3組 那谷 雄也
僕の特別な人は空手の先生です。
先生は僕に空手のことだけでなく、
礼儀や日々の心構えなどいろんなことを
教えてくれます。
僕が試合で負けて泣いてしまった時、
先生は僕に言いました。
泣くな。
泣いていては己の歩む道が霞んでしまう。
僕は先生の言葉のおかげで、
その日から、前を向いて歩くことができています。
たとえ辛いことがあっても、困難に直面しても
僕は己の力でそれを乗り越えてゆきます。
嫌だなー、死ぬの。
死んだらひとりぼっちじゃないか。
僕がそう言うと、天矢は答える。
友也、それは違うよ。
死んだら死神がそばに来てくれるから一人じゃない。
ふたりぼっちだ。
なんだそれ、僕は天矢の言葉に呆れる。
死神がいたとしても、死後の寂しさはとてつもないものだろう。
僕は寂しがり屋だし。
死神は怖いけどいい奴なんだ。
友也もきっと好きになる。
意味がわからない。どうして断言できるんだよ。
僕はそう言おうとしたがやめた。
答えを聞くのが怖くなったからだ。