灰田

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8/23/2024, 10:53:57 AM

「海へ」

海へ連なる川を辿って、用もないのに海へ行く。

きれいな川ってわけでもないけど、魚が跳ねて、水母も浮かんで、油断してると大きな鷺が羽を休めていたりする。

てくてく歩いて行って、やがて海が現れると、ああ海だぁ……ってやっぱり思う。

川幅というものがすこーんと無くなって、突如、空虚になるくらいの広がりに不覚にも圧倒され…
ごみごみした街の果てに、淀んだ川から来た人を、裏切るようにひろがる青に、圧倒され…

別に何の用もなくやって来て、ぼーっとして、

そして川へ戻る道を折り返して帰る。


港町名物の、お弁当とお菓子を買って、
いかにもその為に来たんですよ。という顔をして帰って、海へのお散歩、終わり。



8/22/2024, 10:34:20 AM

「裏返し」(夏バテ)

光の裏返しの影が、あって良かった…夏の日は。
日傘の影を創るほど、影にはお世話になっている。
1枚の絵の陰影の深みが語る…表裏一体。
バラバラになんてならないね。
どこかで繋がる仕様です。

影に安らぐ夏の日の、アイスクリームのおいしさよ…🍨
コントラストに満たされて、気絶…じゃなくて、昼寝から覚め……

夏もそろそろ終わりかなあ…いや、まだだなぁ。って呟いた。そして唐突に鼻歌歌う。

残暑来るーきっと来るー♫😹





8/21/2024, 10:53:43 AM

「鳥のように」

鳥のように空を、飛べたらいいなあ。私だけ。
神さま、どうか私だけ、内緒でよろしく🦉

だって、みんな飛べちゃったらピカピカの光輝く「孤独」の飛翔、真っ青な空(あるいは星空)をギューンと横切っていく喜びがいっぺんに失せて、
「あ、ぶつかっちゃうから気をつけなきゃ💦」
という切な〜い配慮にぜんぶ変わる(T_T)

私だけ飛べてればいいの❢
みんな飛べてたら、落っこちてくるぞぉ~
ちょこちょこ、落っこちてくるぞぉ~(汗)
安心しておもてを歩けなくなるぞ…

…だから、人類は飛べなくていい。

飛行機に乗りましょう。
まぁ…私もそうします。😸



8/20/2024, 10:34:30 AM

「さよならを言う前に」

さよならを言う前には、きっと何も考えない。
何の覚悟も出来ないまま、ただ、言ってしまうのだ。

…もう、駄目だという自分の心を欺けずに、
全身で「さよなら」と告げ、背中を向ける。


だから、わざわざ言葉になんてしない。
ただ遠ざかるだけ。

モノクロームの花束が身体から湧き出て来るみたいな、私の「さよなら」。静かなものよ。

だから、…氣付かなくてもいいの。

ただ、離れてゆくの。

8/19/2024, 10:25:02 AM

「空模様」

雲の流れが早い。急に視覚を宇宙まで飛ばして、
その雲の流れを遠隔で追いかける。

想像だけどね。この真っ白い流れに乗って、時間も超えられたらいい。
越えたつもりになって、ぼくの隣にいた頃の君に会いに行こう。

視覚は雲の中を乱れ飛んで、見知った街へ出る。
高速で飛ぶ小鳥のように君を見つけ、その眸を捉える。

透き通った君のまなざしが、バチッとぼくの視覚とダイレクトにぶつかって、

これが過去なんて、ぼくの想像だなんて嘘だろう…?
あざやかで、たった今みたいな戦きだ。

ぼくの心は瞬間打ち震え、君の、花がほころぶような笑顔が焼き付き、「え?何で笑うの?…」
笑ってくれるの?…って泣き笑いする。


瞬間の想像はぼくの中に生まれ、心を焦げつかせて、君が大好きだった事を甦らせた。



…おかえり、ぼく。
ちょっと、びっくりしたね…?



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