灰田

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6/15/2024, 10:38:04 AM

好きな本。

おお、好きな本よ。我が愛する素晴らしき超素晴らしき友よ。

雨の日も風の日も、カンカン照りの日も、我に読まれるべくそこにいてくれる本よ。

汝の存在の光に包まれ、どれほど多くの人々が、その心を救われたであろうか。

好きな本よ。
そうでもない本よ。
とにかく、本という本よ、

存在してくれて、ありがとう。

そして、存在させてくれた人々よ、ありがとう。

その光を受け取って、我は生きる。大感謝が凄い✨

6/14/2024, 11:14:31 AM

「あいまいな空ですね。」

あなたが言うと、私はひねくれているので、

「そこが良いです。」と返す。

いつもあなたが困るようなことを言っている…かな。
(ちょっと反省しないとなぁ)
もちろん口には出さず、あなたを横目でうかがう。

(ん?)
あなたは笑っていた。
なんかおかしい流れだったかな?と思うけど、

何で笑ってるの?なんて、聞き出すのもなぁ…

私たちはあいまいに、笑ったり戸惑ったり…

あなたが優しく笑っていたから、まぁ、良しとしようか…

6/13/2024, 10:23:13 AM

母は、紫陽花は枯れると醜いから嫌いだと言った。
私は、紫陽花は枯れても、美しいと思う。

私は花は買わない。
枯れても美しいから、捨て時がわからない。
母も花は求めなかった。枯れるのを見るのが嫌だったのだろう。

真逆の理由で私たちは、同じように花と関わる。

半分の空白を埋め合うように。

けれどそれは紫陽花のあずかりしらぬ事。

紫陽花は私たちには聴こえない歌を、きっと歌いながら咲いているだけ。



❁花は、今は時々、母のために供えている。
そして、バラバラになるまでそのまま。

6/12/2024, 10:29:16 AM

好き嫌い。好きで嫌い。
セロリは好き。葉っぱはトゲトゲして嫌い。
でもぜんぶ食べてしまう。
炒めたら食べやすくなるし。

あなた、も、そうなのかしら?
あなたは好き。でも、こっちを向いてくれないから嫌い。
でも、ぜんぶ…ぜんぶ…ぜんぶが欲しい。
きっちりいらないところだけ捨てるなんて、出来ないよ。
私、セロリの葉っぱも食べちゃうんだし。尚更ね…

でももしも、あなたを半分捨てる事が出来たら、
私たちの間に空白が生まれて、
そこでふたりで安らいでいられるかもしれない。

いらないものは、さよなら…
見なくなれば無くなるかもしれないわ。
さっぱり捨てられたら、きっと無くなる。

でも、私があなたの半分を、怖れながら捨てるなら…
それはきっと帰って来てしまうのだろう。

あなたが私を裏切るなら、
それは私の怖れの証拠品でしかないのかもね……

6/11/2024, 10:38:57 AM

「街」

私が暮らした街に雪が降る。
私が暮らした街に雨が降る。
私が暮らした街に日差しが降る。

私はもういないけれど、振り続けている。

かつて住んだ人々の声が夜空に満ちて、
重みに耐えかね落ちて来るのが、見えるみたいだ。

夜闇に銀色。
果てしなく振り続けるのは時間よりも、
心の方だ。

時間を振り払い心だけが降れば、いつか、
心の外殻は打ち壊され、弱く優しい心だけが降る。

私が暮らした街に雨が降る。

虹の雨が降る。光る雪が降る。





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