「愛情」
今日は彼の為に愛情たっぷりのオムライスを作る。
「よ~し今日も櫂君の為に愛情を込めて作っちゃお~」
私はいつも彼の為に手料理をする。
彼が仕事から帰ってくると私はすぐに抱きつく。
「おかえり。今日もお仕事お疲れ様‼︎ご飯できてるから一緒に食べよう 今日は櫂君が好きって言ってたオムライスを作ってみました。櫂君のことを思って作ったんだよ‼︎ケチャップはハートで愛情を込めて書きました」
喜んで食べてもらえるかな。毎回彼の感想を聞くのが楽しみで仕方がない。
「えー。奈々ちゃん俺の為にオムライス作ってくれたの⁉︎早く食べたい。奈々ちゃんの料理って本当に最高で美味しいんだよなぁ それじゃ、いただきます。」
相変わらず子供みたいだなぁ でもそこが何よりも可愛くて微笑ましい。
「お味はどうですか??」
「奈々ちゃん。やばいよ美味しすぎる。
奈々ちゃんの料理はやっぱり世界一、宇宙一美味しいよ。このハートも可愛いいな。」
反応が子供みたいで一々可愛い。こんなに喜んで貰えるのは彼以外考えられない。
「もう大袈裟だなぁ 喜んで貰えて光栄だよ。またなにか作っちゃお。今度は何がいいかな~⁇」
彼に喜んで貰えると心が温かくなる。だからまた頑張ろうと思えるんだ。彼の笑顔は私の未来の希望に変えてくれる。また次の日もその次の日もお料理を頑張ろうと思える。
冬になったら
冬になったらデートがしたいな
美味しいもの沢山食べて君と私だけの
思い出をつくろう
温かいココア飲んで心を温めよう
寒いから手繋ぎたいな。それからハグもしたい
君の温もりに包まれたい
もっともっと沢山色々なことしたいし、お出かけだって沢山したいな
あ、そうだ水族館とか行きたいな イルミネーションとかも。 綺麗な光に包まれたい。
まだまだもっともっと沢山行きたい所ある
でも君となら何処へ行っても何もしても楽しいよ。
沢山デートしようね
また会いましょう
「桜さんどこへ行くの」
彼が私を引き止める。
「どこにも行かないよ。けどね私死ぬの」
彼女は儚い声でそう呟いた。
その声は本当に衰えたようでどこか切なさを感じた。
「死ぬってそれってなんで?」
焦った声で彼は呟く。
「心臓病だよ。私心臓が生まれつき弱いの。
最近思ったの。生きるのって辛いね。なんでもうすぐ死ぬのにまだ生きているのかなって時々思う。それなら今すぐ死にたい 生きている時間が辛い 怖いの」
そう思うと更に心が、心臓が痛む。そして病気は悪化していくのだ。
彼女の声はとても震えていた。今にも泣きそうで俺はそんな彼女を抱きしめたくなった。守りたくなった。
「あのさ、死ぬ直前にまた会おうなんて言わないだろうな?」
やべぇ…焦った勢いで変な発言をしてしまった
自分でも何言っているかよくわからない。
「えー?何急に。また会おうかぁ。来世でもまた会おうって私が死んだら伝えるよ なんて、その時にはもう私居ないけどね」
「そんな悲しいこというなよ。最期は前向きにいようぜ」
俺は最期に彼女を励ました。そしてこの会話が最期となった。
俺が最期に聞いた言葉。「翔くんまた来世でも会おう」その一言だけだった。 そして彼女は静かに息を引きとった。
柔らかい雨
「雨かぁ。何だかテンションあがんねぇ。」
俺の頬に柔らかい雨が伝わる
いくら優しい雨でもテンションあがんねぇわ。
そんな時俺の好きな華が話しかけてきた。
「今日も雨だねぇ。翔は雨、苦手なんだっけ?」
華は落ち着いた表情を見せ俺に囁いた。
「あぁ。雨は嫌いだ。いくら小雨だろうがテンションあがんねぇんだよ。お前は雨とか嫌じゃないのか?」
「まぁ流石に大雨は嫌だよ?小雨とか優しい雨なら許せる。なんだろう。雨の音色が心地いいからかな?」
華は笑みを浮かべて俺に優しく呟いた。
その一言で一瞬にして雨の印象が変わったきがした。
鏡の中の自分
鏡の中の自分とは自分自身を映し出す鏡だ。
内面的な自分を見つめ直す鏡