【神様だけが知っている】
これからどうなっていくのだろう
あの時あっちを選んでいたならどうなっていたのだろう
そんな答えのない疑問をいつも抱いてしまう
この後どうすべきなのか
何が正解なのか
そんなの誰にも分からない
神様だけがその答えを知っている
でも神様になんて私は会うこともできないし
話すこともできない
神様の使いとか言ってるような人達とは
話せるかもしれないけれど
結局その人たちは神様ではない
本当に神様の声が聞こえる人だったとしても
もしかしたら内容を変えて話してるかもしれない
神様だけが知っている
この世の全て
でも残念ながら私は神様は信じられない
神様なんていないんだよ
いたとしたら随分酷いんじゃない?
人を見殺しにしていたり
健康格差とか起こしても何もしてくれないんだよ?
何もしてくれないならいてもいなくても変わらないし
結局は自分次第なんだから
神様に縋るのもいいかもしれないけれど
少しは自分で考えてみたら?
【窓越しに見えるのは】
夕暮れ時
オレンジの光を浴びて輝くショーウィンドウが並ぶ道
そんな景色とは対称的に目元にくまをつくり
やつれた表情をした人が1人歩いている
突然、彼女はある店の前で足を止めた
ショーウィンドウを覗いてみると
彼女が幼い頃に見たドレスがそこにあった
手の力が抜けていくような感覚がし
持っていた荷物を落としてしまった
懐かしさ故か
ドレスを見ていると幼い頃の情景も思い出される
ドレスを見つめ希望に満ちた目で夢を語る少女
幼いあの頃の自分
いつか作りたかったもの
彼女は、少女は
窓越しにドレスを見ていたのではなく
過去の自分、未来の自分を見ていた
彼女の足元には
自らが描いたいくつものドレスが散らばっている
あの時夢見たもの
認められなかったものが足元に広がっている
彼女の目に希望が宿る
あの時のような輝きではないけれど
確かに力のもったまっすぐ前を向いた目
夢を思い出した人は強い
彼女は一度落としてしまった
まだ未完成の夢の欠片を拾い集め
さっきとは打って変わって
希望を持った凛とした表情で輝く窓を背に
夕焼け空へと消えていった
【赤い糸】
運命の赤い糸と呼ばれるものは目には見えない
だから自分の運命の人が誰かなんて分からない
今自分の好きな人が運命の人ではなくて
それでも結ばれてしまったら
赤い糸はどうなるのだろう
他の人と結びついたまま?
それとも切れるのかな?
目に見えないから分からない
自分の好きな人が運命の人ではなかったなんて悲しい
赤い糸なんて見えない方が私達にとっては幸せかもね
見えない方がいい事もこの世界には存在する
まずまず運命なんてものがあるのかさえも分からない
【入道雲】
よくある田舎の風景
響き渡る蝉の鳴き声
照りつける日差し
一面に広がった緑
どこからか微かに聞こえてくる風鈴の音
そして青空に浮かぶ大きな入道雲
今年も夏を感じさせてくれるこの風景
実際にはあまり感じられないけれど
ゲームやイラスト、小説の中で感じられる懐かしさ
私はこういう風景が好き
【ここではないどこか】
ここではないどこかに行きたい
そう思うことがある
辛いことがあった時や
少し疲れてしまった時
ここではないどこかへと逃げたくなる
そのどこかがこの世界のどこかなのか
別の世界なのかは自分でもよく分からないけれど
とりあえず今の場所から逃げ出したい
死にたい訳では無い
そんな勇気は持ち合わせていないから
ただ休ませて欲しいだけ
週6日も頑張っているのに
1日だけで疲れがとれるわけないでしょ
私より辛い人がいることなんかはちゃんと分かってる
それこそここではないどこかには
毎日ご飯が食べられるか分からない子や
やっとの思いで汲んできた水で命を落としてしまう子
親を殺されてしまった子など
沢山の辛い体験をした人が何万といる
だから自分がこんな事で逃げ出したくなるのは
どこか罪悪感を感じる
私はここから逃げ出したい
でも逃げ出せない
そんな勇気はないし
自分が頑張った分だけ
誰かが救われる
そう思うと頑張ってみようって思える
自分も健康でなければ意味がないから
もう少しくらい休みを増やしてもいいとは思うけどね