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6/27/2024, 12:11:16 PM

【君と最後に会った日】

君が僕の前から姿を消してどれくらいたったのだろう
もう何日もたっているはずなのに
君のことが忘れられない

あんなに忘れっぽかったはずなのに
君が最後に見せた笑顔を
「またね」という言葉を
いつまでも忘れられず
今でも昨日の事のように
鮮明に蘇ってくる

君が僕の元に帰って来なくなってから
僕の時間は止まったまま
部屋も君が家を出た日から何も変わっていない
リモコンの置き場所
棚の位置
洋服の並ぶ順番
本当に時が止まったような気がする

でも確かにちゃんと時間は進んでいる
僕1人の静かな部屋に
時を刻む音だけがそれを証明している

外に出たら
太陽が世界を照らし
沢山の人が行き交っている

幸せそうに笑い合う恋人達
忙しそうなサラリーマン
生き生きとした学生
穏やかなご老人

自分だけが世界から切り離されたような感覚
君が僕を世界と繋げてくれていたのに
君がいなくなったら僕は何も出来ない

早く帰ってきて
君の「またね」を信じて待つから
君の「ただいま」を聞くために
君に「おかえり」を伝えるために

6/25/2024, 8:46:49 PM

【繊細な花】

少し触っただけでも壊れてしまいそうなほど儚い花
その花はとても生きずらそうにしていた

自分はここで咲いていていいのか
他の花たちの邪魔になっているのではないか
そんなことばかりが頭の中を埋め尽くす

隣の花が風に吹かれ揺れるだけでも反応してしまう
そんな過敏な花も
懸命に生きていた

水をしっかり得て
日を浴びて光合成をする
生きるために

誰かに必要とされなくても
花はずっとそこで咲き続ける
いつか自分を見つけてくれる人を待つように
ずっと……

6/23/2024, 1:41:00 PM

【子供の頃は】

日に日に時間が減っていく
そんな気がする

子供の頃は時間なんて有り余っていて
暇で暇でしょうがなかった

お昼寝時間まで用意されているのに
当時は睡眠の大切さや
後々寝る時間もなくなって行くことに気づかないから
寝るのが嫌で寝たフリをしていたっけ

子供の頃からよく空を見ていた
あんなに色んなものが見えて
キラキラと輝いていた空も
今は綺麗だとは思うけれど
何かが見えることはない

子供の頃は全てが大きく見えて
少し怖かったけどすごくわくわくして楽しかった

懐かしいなぁ
あの頃に戻りたい
でも戻ることは出来ない
出来ないから前を向くしかない
時間は前にしか進んでいかないから

今も昔も与えられた時間は変わらない
ただ何に使うかが変わっただけ

時間の大切さは変わらないから
自分のやりたいことをやろう
人は死ぬために生きてる
今は死ぬまでの暇つぶし期間だから




6/22/2024, 10:34:44 PM

【日常】

5時半
毎日決まった時間に起きる
スマホを開きゲームのデイリーを終わらせ
時間が余ったらまた眠りにつく

6時
アラームの音で目が覚める
5分程ぼーっとしてからやっと体が動き始める
布団から出て戦いに行く準備をする

7時15分
忘れ物はないかしっかり確認したら
唯一の楽しみを持って家を出る
……やる気は置いてきた

7時半
いつもと同じ電車に乗る
いつ乗っても座れることはない

8時
戦場に着いてしまった
階段を上るのすらめんどくさい
鍵が空いていないため再び階段を降りる
鍵を取れたらまた上って開けて
戻すためにまたまた降りて
上ってやっと荷物を置ける
朝からいい運動

8時半
人もほとんど揃ってきた
そろそろ始まる

12時40分
やっと前半戦が終わった
今から唯一の至福のとき
エナジーチャージ

13時25分
眠気との戦い
話は右から左へ流れていく
もうダメかもしれない

15時30分
やっっと終わった
けどまだ帰還は出来ない
これから上下関係築いてくる

18時
終わった
帰れる
この時をどれだけ待ち望んだことか
早く帰ろう

19時
やっと着いた私の楽園
母、今日も無事に帰還することが出来ました

21時
ご飯が先かお風呂が先かは日によるけど
今日の反省と明日の予定を考えながら過ごす

22時
明日に備えて戦闘準備
この時も忘れ物はないか
ちゃんと充電してあるかを確認

23時
布団へダイブ
このために私は今日も頑張った
まだやり終えてないゲームをする

23時半
スマホを充電器にさしたか確認して目を瞑る
今日もよく生き抜いた
明日も頑張ろ
大丈夫どうにかなる
自分に暗示をかけながら

私は意識を手放す



私の変わらないいつもの日常
毎日同じことの繰り返しだけれど
何かが少しずつ違う
だからといって
楽しいかと聞かれたらそんなことないけれど

今日も精一杯私は生きております
ここで自分なりの言葉を紡いでいます

6/19/2024, 8:53:17 PM

【相合傘】


それは2人を近づけるもの

濡れたアスファルトの上には
1つの傘を共有する2人の影が

最初は傘を忘れたことから始まり
時には自分の傘を閉じて相手の傘に入ることも

そんな幸せな日々にもいつか終わりがきてしまう

梅雨
濡れたアスファルトの上には1つの影
いつもの交差点へと向かって行く

その交差点にはいくつもの花が手向けられている
1つの影の手にもまた花束が握られていた

『君との最後がこんな形になるとは思わなかった…』

雨は振り続けている
辺りには1つのすすり泣く声と
雨の打ち付ける音しかしない

雨は次第に強くなり
泣き声すらもかき消してしまった

1人になってしまった人を守るように
雨は降り続ける

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