【落下】
貴方と目が合うとふわふわとした浮遊感に襲われる
さっきまで思考もちゃんと働いていたのに
貴方しか見えなくなって呼吸が苦しくなる
私は
恋に落ちている
片想いなんだろうけれど
貴方はたまに思わせぶりな態度をとる
貴方の言動全てが私を狂わせるのに
苦しくて仕方なくなる
きっと貴方は私の気持ちに気づいている
それでいてその態度をとるのだから酷いと思う
片想いがこんなに辛いとは思わなかった
こんなに苦しいのなら
いっその事実際に落下した方が楽ではないか
その時は貴方も一緒に落ちてくれるかな……なんて
今でも充分過ぎるほど幸せだと思うのに
貴方も私に落ちてくれたらと思ってしまう私は
本当に欲張りだ
【未来】
未来に何が起きているかは分からない
自分がどうなっているのか
世界がどう変わっているのか
分からないから少し怖い
今の自分の頑張りが報われるかどうかも分からない
全て無駄になるかもしれない
それでもきっと思っていたこととは違う形でも
ちゃんと役に立つはずだから
そう信じて私は今日も生きている
未来を信じて前に進むだけ
【1年前】
1年が経つのはあっという間
1日1日は長く感じるのに
自分は何か変わったかな
ちゃんと成長できた?
振り返ってみたら
あれができるようになったなとか
自分の頑張りを見つけることが出来る
その時は気づかなかったのに
自分の行動は間違ってない
1年後だけじゃなく
今でも自分を認めて褒めてあげよ
それができたらもっと自分を理解してあげられるかも
【あいまいな空】
今日の雲行きは怪しい
さっきまであんなに晴れていたのに
天気予報なんてあてにならない
誰にも予測なんてできない
どんより黒い雲がおおっている空
それでもまだ一向に雨は降ってはこない
まるで涙を必死に堪えているよう
今日は重なるように嫌なことがあったのに
私はまだ耐えられるみたい
しばらく感傷に浸っていると雲の隙間から光が覗いた
君が話しかけてくれるだけで
こんなにも私の天気は変化する
私の誰にも予測することの出来ない
不安定であいまいな空を
君はいとも容易く晴れ渡らせる
安定させてくれる
私だけの天気の子
【好き嫌い】
私には大嫌いな人がいる
小さい頃からずっと一緒で
所謂腐れ縁と呼ばれるようなもの
要領よく器用に物事をこなせて
運動神経もよく文武両道
おまけに性格も良い
目立ちたがっている訳では無いけれど
彼の周りにはいつも人がいて自然と中心にいる
私とは真反対の人
そんな彼は幼馴染だからか私にさえも優しくしてくれる
私が辛いときなど誰よりも早く異変に気付く
怪我や体調不良を隠しても彼には通用しない
他に人は沢山いるのに何故か彼はいつも私の隣にいる
ずっと私に着いてくる
彼は絶対に私を1人にはさせてくれない
そんな彼が本当に憎い
本当に……彼は...
私の大嫌いで
…………大好きな人