色のない世界で
君なら何を思うだろうか
そんなことを考える
ことり、と音を立てて置かれた白いマグカップ
その中で揺れる黒い水面
立ち上る湯気と香ばしい香り
君はミルクを混ぜるのが好きだった
そんなことを考える
色褪せた世界で
瞼の裏の君だけが妙に鮮やかだった
神様へ
いつもぼくを見守ってくださり
ありがとうございます
神様のおかげでぼくは今日も元気です
先生はおっしゃいました
神様は遠い遠い空の向こう側にいらっしゃる
そこから世界の隅々までご覧になっている
どんなに暗い部屋だろうと
どんなに狭い道だろうと
何もしても、しなくても
何を思っても、思わなくても
神様は見ていてくださる
神様は全て見通していらっしゃる
だから、善いことを為すように
見ていてくださる神様に
胸を張れるような
そんな大人になれるように
努めなさいとおっしゃいました
神様、ぼくは善いことができているでしょうか?
神様、ぼくは、善い大人になれるでしょうか?
どうか、これからも見守っていてください
溜まりに溜まった布溜まり
今日こそお前達とはお別れだ
ごうんごうんと唸る声
汚れは君に任せたぞ
頼もしい味方のおかげで
綺麗になった布溜まり
広げて並べて干していく
温かい陽光、心地良い風
たなびく洗濯物を眺める
本日は快晴なり!
遠くの空へ
飛んで行け
風を味方に
飛んで行け
ひたすらまっすぐ
飛んで行け
思いを乗せた紙飛行機
君の元まで飛んで行け
キミを何にたとえよう
困り事あるときは子犬のような瞳で
ご機嫌なときの鼻歌は春風のように軽やかだ
眠っているときは赤ちゃんみたいに無防備で
こぼれる涙は飴玉みたいに大粒だ
キミにピッタリの言葉を贈るため
僕はいつも探している
小さいもの
柔らかいもの
可愛らしいもの
輝いているもの
色んなものを見てはキミを思い浮かべる
猫ならキミの気ままさを
林檎ならキミの染まった頬を
写真ならキミの悪戯な笑顔を
今日こそは見つかった
そう思ってキミに渡そうとするけれど
いつも足りなくなってしまう
言葉にできないこの気持ち
いつかキミに届くまで