甘々にすっ転べ

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12/11/2024, 5:45:19 AM

#仲間

いいんですよ。
人をどれだけバカにしようと。
でもひとつ

気を付けて、と気遣いつつ
脅しを掛けるなら

書けば文学 よ。


「でしょみんなっ。?」

「うんうん。」

「良い題材ですよっ!」

「それで…アイツはナニにするの?」

「カワイソーな役が良いっ。」

「頭の足りない奴にしよう。」

「では代わりに、努力家なお姫様を用意しよう。」

「では私が、孤独な王子様を描こう!」

「はいはいっ!僕、悪の親玉創りますっ!」


あれよあれよと言う間に、
あなたは傀儡となって文字の中で憐れになる。

良いんですよ。知らなくて。
どうせ言ったって
お人形さんになってしまっては
"理解"出来ないでしょう?

良いんですよ。
役は幾つでも用意できますから。
存分に踊って見せてくださいね。












12/4/2024, 10:54:14 AM

#夢と現実


【怖い夢へ】

お前は唯の夢
故にリアルには成り得ない

だろ?


【怖い現実へ】

怖い夢の方が幾らかマシだったぞ
なのに、残念だな。
これがリアルだ。

大丈夫か?
息抜きして来いよ。
鉛筆転がして ぼさっと眺める時間も必要だぞ。




11/20/2024, 8:51:33 PM

初めて行った結婚相談だったのに、何故か今は手を引かれ真向かいのファミレスへ。

「あの...」

「さっきのご要望もう一度聞かせてください」

それなら。

「母に勧められて」

「お相手に対して何か希望は?」

「特には。優しい人が良いです。」

「失礼ですけど、お幾つですか。」

「21です。母も同じ歳で結婚したのに、私はまだでお恥ずかしい。」


さっきも同じ話をしたのに。
どうしてまた同じ事を聞くの。

「じゃあ。聞くけど。」

そしておねぇさんの態度が変わる。


「デザート何食べたいですか?」

ガサっとメニュー表を開いて、どれでも良いですよと言う。

「じゃあ、これで。」

選んだのはショートケーキ。

「何でこれですか。チョコは嫌い?」

嫌いじゃないけど、ショートケーキを選んだ理由は沢山ある。


「言ってみてください。」

「な、にをですか」

「チョコレートケーキが嫌いな理由。」

「…嫌いじゃ無いです」

「じゃあ好き?」

「好きじゃありません。」

「好きなの有りません?抹茶のアイスとか有りますよ?」

「え。」

「ん?」

「ケーキの話じゃないんですか」

何か間違いでも犯したのかと慌てると、おねぇさんがニィと唇を上げて笑った

「デザートの話ですよ。」

そこからおねえさんの質問責めが始まった。

アイスはあまり食べない?
ーはい。
ケーキはホール?ピース?
ー多分、両方
自分で選んだ事ある?
ーあ、ありますっ。
選択肢何個有りました?
ー二択ですけど。
ホールとピースが有るのにたった二択?
ー私が選ぶ時は大抵、でも家族はちゃんと選んでますよっ。

「じゃあ、今は?」

おねぇさんがデザートのページを人差し指で、ぐるっと囲う。

「私とあなただけ。デザートの候補はアイス、わらび餅、ケーキ、パンケーキ、プリン、パフェ…どれにします?お腹空いたぁ。」

「ーーパフェ、にします。」

「どれにします?」

「苺の、こっちが良いです。」

「これは?こっちも苺ですよ?」

「…ヨーグルト苦手で、」

「でもそのパフェ小さいですよ。」


おねえさんがやけに食い下がる。
小さくても良い。

「だって、可愛いじゃないですか。」


そうして私はパフェ、おねえさんはパンケーキをお願いして待つ。

「聞いても良いですかね、最初のケーキの件ですけど。」

何だろう、と思いつつ頷いた。

「何故、ショートケーキを選んだんですか。」

理由ならいっぱい有る。
でも、言えるわけが無い。

「書きます?」

おねえさんが鞄からコピー用紙を取り出した。
そんな物、普通持ち歩きますか。
私も、持った方が良いのかな、


「ああ、私何でも紙に書かないと気が済まない性質なので、気にしないで良いですよ。紙の一枚二枚。資源になるだけですから。」

「はぁ、」

私はおねえさんに促されて、ショートケーキを選んだ理由を書き始めた。
書けば11個もあった。

そして、そのどれもが"私の事"じゃなかった。

「お姉さん働いてますよね。」

「はい。」

「自分へのご褒美にアイス買った事ない?」

「有りますよそのくらい。」

「それって、お家で食べられる?」


私は、いいえと答えた。

「じゃあ、聞きますけど。」

「はい。」

「お姉さん、結婚したい?」

「…し、」


お待たせ致しましたぁー、とお願いしたデザートが届く。
美味しそうっ、とはしゃぐおねぇさんを前に私は動けないでいた。

「パフェ食べないんですか?」

「わ、たしに食べる権利はあるんでしょうか、」

「お姉さんが食べたくて選んだ可愛いパフェですよ?」

私はテーブルで二つに畳まれた紙を見る。


「ね、お姉さん。」

「はい?」

「あんたのママはあんたが美味しそうにパフェを食おうがあんたへの態度は変わらない。こんな仕事してるとよく聞く話ですけど、あんたのママは、あんたがショートケーキ大好きだって信じきってるよ。でしょ?」


それは、そうですけど。

「パフェ要らないですか?欲しく無いなら私食べますよ。そんな小さいの余裕で入りますっ。」


私は、スプーンを手に取った。
おかしいな、強張ってる。
そしてひとくち、ほんのちょっとだけ...そう言い聞かせて食べた生クリーム。

「美味し?」

「…おいしぃ、っ」

「もう一個頼みます?」

私は首を振って断った。

「もう少し食べてから考えます。」


あっという間に食べ終わった小さいパフェ。
こんなものに、私は一体何を見てたんだろ。

これはパフェで。
生クリームで、バニラアイスで、コーンフレークで、苺と苺シロップの只のパフェでしかない。


食べ物に罪は無い、って本当なんだ。


「あの、」

「はい。何のご用でしょうか?」

「私。やっぱり結婚したいです。」

「御相手へのご要望は?」

「私、の…好きな物を覚えてくれるひと、が良いです。でも、そんな人居ますかね、」

「さぁ。それは今から探しましょう。それより、次のデザート何頼みます?今度こそ好きなケーキ食べましょうよっ。」


私は、たった1回だけ食べたチーズケーキを選んだ。


「美味しぃ、」


ーーーーー

「毎年、誕生日のケーキがファミレスのデザートなんて安上がりだなぁ全く。」

「良いんですっ。」

「パフェと、チーズケーキね。はいはい。」

「もうっ、ちゃんと理由が有るんですよっ。」

「知ってますーっ。その話、何万回も聞きました。俺を妬かせて楽しいですか。」

「へへっ。楽しいですっ。」

あの時のとは全然違う苺パフェになったけど、今食べてる苺パフェもチーズケーキも美味しいですっ。

「保育園のお迎えが二人だって知ったらあいつら跳ねて喜ぶな。」

「…子供の全力の突進を受け止めるのも、母親の役目つ、」

「いやいや、無理すんな。そこは俺の役目、俺がやるっ。」

「私と体重変わらないのに、」

「筋力違うからっ。」

「ジャムの蓋、開けられなかった」

「それは、俺も情けないと思ってるけどっ、あのジャムも悪い。」

「ジャムは悪く無いですっ。」


だって、食べ物に罪は無いじゃないですかっ。



10/22/2024, 3:32:10 PM

#殴り込んで思い出させる事にした。



自我の発生した瞬間を覚えている

暫く生きて
情緒はぶっ壊れ

触り心地はザラメの様で
ザラザラとチクチクと触れた指が痛んだ

ぶっ壊れ情緒に
健やかな命の表層に触らせてくれたのは
自分より余程小さい四つの生き物で

さらさら ふわふわ ぬくぬく

しかし他人事
ガラスの向こうで見る命達の話だと思っていた

ああして
"生きている振りをすれば良い"のだな
伴わない言葉と動作は存外簡単に身に付いた

そこにガラスをぶん殴る猛者が現れた

此方もまさか割れるとは思わなかった

ぶっ壊れ触り心地の悪い情緒に掴み掛かり、
あまつさえぶん殴る奴が居るとは思いもしなかった

「痛ぇ...」

その日、自分の指先に
皮膚があり神経があり血が流れている事を自覚した。

どこかの誰かじゃない
自分がアバターとして動かしているのでもなく
この身体こそが自分で、
身体の消失が存在の消失へ繋がる

命は自分にも宿っていた


「まじか。」

そんな大層な物が自分にも有ったとはー…

思いもしなかったな…

命は大事だろ。
知ってるか。
お前も、命持ってんぞ。

見てみろよ。
それ、人間の手だぞ。
お前、人間だったぞ。

命を大事にしろと唱える人間様のひとりだったぞ
笑える話だよな
でも、大事にして良いんだぞ。


「安い綺麗事のくせに、そうだな。」

「ああ、だろ、?」





10/17/2024, 9:03:07 AM

【化け物との触れ合い方】

1理解し合えると思ってはいけない
翻訳された言語ですら未だ不確実な部分があり、確実性は五分五分で曖昧とすら言える。

2立ち向かってはいけない
勝ち負けに固執する個体も多く、勝ちを得るまで凶暴性は停止しない。

3壊れて良い物だけを与える
自他の境界線が曖昧な為、目に付く物は端から破壊される可能性がある。

以上を踏まえ、
事故や怪我の無いようお願い致します。


【柔らかい生き物との触れ合い方】

※非常に繊細な生き物の為、その飼育環境には特に注意を払ってください

1殺伐とした心は捨てなさい
鋭い観察眼をお持ちです。
お手を煩わせる事の無き様、自らを律してから入室しなさい。

2触れる際には必ず許可を得なさい
稀有な存在です。何よりも敬いなさい。

3常に意思の疎通を図りなさい
非常に愛情深く高度な理解力をお持ちです。
言葉を交わす事が出来る、その存在にどれだけ救われるか常に感謝を伝えなさい

※うっかり緩んだ涙腺に備品を使う事を許可します。
ハンカチは数ある品の中から私達の為にと心を砕いて選んでいただいた物を用意しています。
しっかり使いなさい。ほのかに甘い香りがします。握り締めなさい。


【屈強の境界線の作り方】

1 化け物と意思疎通するな
「状態異常:脳内お花畑」という実に皮肉ったスキルを発動。
子供が描いたような花畑をイメージ。
童心に帰りましょう。

2 大事な物は記憶せよ
万が一にも破壊、破損、紛失、喪失、処分等に遭ったとしても記憶は半永久的と言える保管機能の為上手く利用すべし。

3 極太マッキー(黒)を買え
ぶっとい境界線を引け。
何処まで踏み込むのか、誰の何を踏み込ませないのか決めろ。
人の為に極太線を越えるなら、自他に与えるリスクだけでなく影響も忘れるな。
全て自己責任で挑め。

※但しその行いには心から敬意を表す。
例え不利益な影響が有ったとしても、自らの為に自らの意思と確定し線を越え決断した事は、誇りに思わなくてはいけない。

それは非常に稀有で、勇気と呼ばれる物だ。

些細な事と謙遜も卑下もすべきでは無い。
境界線を越えるということは、それだけ汗水垂らす様な行動なのだ。

大変な苦労をした筈だ。
ご褒美を選ぶと良い。
ケーキか紅茶か好きな物を何かひとつ。

ハンカチは、【柔らかいひと】の部屋に有る。
行きなさい。
きっと話を聞いて褒めてくださる筈だ。







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