わたしは、クモです
ぴょんぴょん跳び跳ねるクモです
人間さんに見つからないように、隠れています
隠れたくないけれど、隠れているのです
本当は、人間さんと、友達になりたいのです
部屋の片隅で、どうしたら、仲良くなれるかなと考えています
たまに、ぴょんって近寄ってみたりするのですが、気味悪がれます
追いかけられ、叩かれそうになったこともありました
追い出されるたび、また友達になれなかったと悲しくなります
私のどこがいけないのかなぁ
やっぱり見た目でしょうか?言葉が通じないから? どっちもかもしれません
めいわくをかけてごめんなさい
友達になれそうにないと思いましたら、そっと外に離してください…。
逆さまに、考えられたら、どんなにいいだろう
あの人は嫌い
あの人は好き
嫌いだからといって避けるより
好きだと思って接したら、どうなるんだろう
私は、嫌われている
私は、好かれている
嫌われているといって悲しむより
好かれているって図々しくなれたら、どんなにいいだろう
助けてくれない
助けてくれる
助けてくれないと決めつけて、殻に閉じ籠るより、助けてと言えたらどんなにいいだろう
逆さまに、考えられたら、どんなにいいだろう。
私には、好きな人がいた
あの頃の想い出は、セピア色へと変わっていく
長い年月がたった、今でも時折、日記を開き、過去に染まることがある
好きな人とどこへ行ったとか、喧嘩したこととか、恥ずかしいことも書いてある
ずっと続くと思っていた、日常の数々
あの時の事が、昨日の事のようによみがえる
日記は、所々ふやけていて、文字は消えかけている、何度も読み返した日記は、私の心を写した形だった
窓の外からは、小鳥たちが朝が来たのを知らせる
私は……今でも…眠れないほど…あの人のことを………
夢と現実
あるときアリさんは、夢をみました、自分が空を舞う夢です
アリさんは、いつも青空の中、自由に飛んでいる鳥さん達に憧れていました
現実では、怒鳴られたり、叩かれたりします、休みもなく、毎日重たい物を運び続ける仕事に、嫌気がさしていました
アリさんは、夢でなら鳥さんになることができます
アリさんは、ある時、仕事の途中で倒れ、仲間達が、部屋に運んでくれました
アリさんは、ひどく衰弱していて意識が遠のいていきます
目が覚めると、なんと、青空の中、飛んでいたのです、下を見てみると自分がいた場所はすごく小さく見えました
アリさんは、鳥になれたのです。
綺麗なドレスに身にまとった花は、今日の日を楽しみにしていた、なぜなら、1年に1度しか着れないドレスであるからだ
人間さんは、花を無視していく、それでも花は、待ち続けた、すると、1人の人間さんが自分を見つけてくれた
花は、喜びドレスを見せびらかす、人間さんは、綺麗な花だなぁと一言つぶやき眺めていた
花は、その小さな時間を楽しんだ、人間さんが去っていくとき、花は、人には聞こえない声でつぶやいた、さよならは言わないで…
その日の夜、ドレスは、砕けて、静かに地面へと落ちていった。