冬山210

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7/4/2024, 10:55:56 AM

『神様だけが知っている』

例えば自分がいつ死ぬのかとか、
何故この人に出会ったのかとか、
この世に生まれてきた理由とか。

そういうことを知っている者が神なのだとしたら、
私は間違いなく彼らにとっての神なのだ。

しかし、私というのはただの人間で。
この身を組織するものは、
彼らの身を組織するものと大きく異なるわけではない。
それどころか、
私と彼らを同じ次元に置いて見れば、
彼らの方がよっぽど優れた存在なのだ。

とても、申し訳なく思う。

もっと立派な人が貴方たちの神だったなら、
今よりも幸せになれていたかもしれない。
でも残念なことに、貴方たちを生み出したのは僕だ。
自分より劣る者に自分を決められるのは苦痛だろう。
ごめんね。



とはいえ、
このようにして私が彼らのことを考えるということも、
神様だけは知っている筈なのだ。

非常にこの世はマトリョーシカで、
本当の頂点なんて何処にあるのか分からない。
最高神様からすれば、
全てはアスラナスより小さなことなのでしょうね。

___________________________________________________
アスラナス……高校生の頃の僕が考えた、
       今よりずっと未来で見つかる、
       ミジンコよりも小さな微生物。

7/4/2024, 4:58:57 AM

『この道の先に』

この道の先に何が待っているかは分からない。
分からない?そうだろうか?

この道の先に待つのは死だ!終焉だ!
決して平等には命を与えられなかった僕たちが、
唯一平等に与えられている終わりだ!

今が楽しくても苦しくても、
いつか必ず終わりの日は来る。
永遠なんて存在しないし、
どんなに化け物みたいだとしても私たちは人間だから。

だからあまり死に急ぐなよ。
待ってても必ず迎えに来てくれるから。
今はただ、安心して今を味わおう。

5/17/2024, 3:05:32 AM

『愛があれば何でもできる?』

どんなに愛があったって、
あなたの気持ちを変えることはできないし、
あなたの未来を変えることもできない。
決して神様には逆らえないのだから。

それでも愛さえあれば、
もしものあなたを想うことはできる。
現実はどうしても変えられない事実だけれど、
私たちは常に現実を生きているわけではない。

夢を見ましょう。
想像しましょう。
妄想しましょう。
私たちはいつだってそれが得意だった。

現実を改変して記憶すれば、
改変された現実こそが真実となるでしょう。

そうやって生きていくしかないのです。
受け入れ難い現実で生きていくためには。

5/7/2024, 12:50:17 PM

『初恋の日』

[初恋はいつ?]
という項目に見覚えはあるだろうか。

大抵の人はここを空欄にするか、
[ヒミツ♡]などと書いて誤魔化したものだ。
馬鹿正直に初めて恋をした年齢を書く人は少ない。

プロフ帳では割とお馴染みの質問だった。
何故プロフ帳はそんなにも初恋を聞きたがったのか。
何故人々は初恋というものを特別視するのか。
如何なる時も恋は平等に、特別なものなのに。


と、思わなくもないけれど。
確かに初恋は、他の恋とは異なるものなのだ。

恋というものは、
他の『好き』とは異なる『好き』だから。
その特別な感情を初めて手に入れた日のことを
『初恋の日』と呼ぶのだから。

恋を知る前の自分とは少しだけ違う自分になっている。
それが良い変化か悪い変化かは分からないけれど、
特別な『好き』を知ることができたことは、
きっと喜ばしいこと。

多くの恋を楽しみましょう。
その始まりが『初恋の日』。
誰かを何かを特別に、好きになることを覚えた日。

5/5/2024, 5:12:24 PM

『君と出逢って』

君と出逢って僕は、僕を生み出したのだと、
いま初めて気付いたのです。


私が文章を書くきっかけとなった、
私を元にして私が作ったあの子。
私の分身であり、半身なあの子。

そんなあの子を作るきっかけとなったのは、
君とした何気ないごっこ遊びだったんだ。

今でも覚えている。場所は近所の公園。
私たちは私たちでない誰かになろうとした。
そして、あの子の名前を考えた。
それが全ての始まりだったんだ。

君とごっこ遊びをするたびに、
私たちは新しい『誰か』を増やし、
それを演じ、交友させることで物語を紡いだ。
君との掛け合いがなければ、
あの子も、他のうちの子も、生まれていなかった。


かけがえのない時間だった。
少なくとも私にとっては、
何物にも変え難い貴重な体験だった。

君じゃなきゃ、ああはならなかったね。
中学生になってもごっこ遊びをするような、
そんな幼稚で楽しい日々を過ごせたのは、
君がいてくれたからだ。

あの子や、たくさんのうちの子、
たくさんの物語を生み出すきっかけとなってくれて、
本当にありがとう。
君と出逢って僕は、今の僕になれた。
全ては君のせいで、君のおかげだったらしい。
今更気付いた。

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