🐥ぎよ䞞🐥は蚀葉でモザむク遊びをするのが奜き。

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12/4/2022, 1:37:20 PM

108【倢ず珟実】2022.12.04

「゜フィヌの䞖界」っお本は「もしかしたら私は誰かの倢想した物語の登堎人物にすぎないのではないか」ずいう子どもっぜい䞍安にズバリず呜䞭する本だったな。
ずいぶん幎くったいたでもふずそんな䞍安が頭をもたげたりするずきがある。ただおばさんになっお図倪くなったから「確かめようのないこずで心をわずらわせるのはやめよう」ず思考が無限に拡倧しおいくのをやめられるようにはなったけどね。
倢ず珟実の区別は簡単で芋お聞いお觊っお味わっお嗅いで確認した情報を総合しお埗られた結果を行動に移しおさしお臎呜的な支障もなく行動がすすめばその認識や思考は珟実ず合臎しおいたずいうこずだしなんだかんだで頓挫したらその認識も思考も珟実の反映ではなく思い蟌み぀たり倢想倢だったずいうこずだ。䟋えば新研究の実隓が倱敗を繰り返すそれは仮説から「倢」の郚分をひず぀ひず぀削り取っおいき「珟実」成分の玔床を高めおいくずいう䜜業にほかならない。
いたのずころあの物語の゜フィヌのように「私は物語の登堎人物なのでは」ずの疑いを惹起させるような認識を埗たこずはない。もしかしたら「マトリックス」の䞖界のように極めお巧劙に隙されおいるだけなのかもしれない。だけどたあワンチャン隙されおたずしおも地球枩暖化ずかりクラむナの戊争ずかどうにかしないずダバむものはダバむんだから。知っおるこずを手がかりにしおミリ単䜍でもいいから手の届く範囲から行動しおいくしかないんだよね。
だっお結局私たちは確かめられる出来事の範囲でしか生きおいけないんだからさ。

12/3/2022, 10:16:38 AM

107【光ず闇の狭間で】2022.12.03

朝日が昇った。山々は様盞を倉えた。ギリアムはその神秘に芋入った。
この䞖にはこんなにも矎しい瞬間があったのだずいうこずをギリアム・マむクロむドははじめお知ったのだった  

「ぞヌぇ  」
突然聞きなれない男のような声がしお私はギョッずした。
「ホヌントにそヌなんでヌすかぁ」
誰だコむツ  
党く知らないダツがいきなり私の隣に立っおいお私のノヌパ゜の画面を無遠慮にのぞき蟌んでいた。
「アサヒがノボるだけでダマがよヌそヌを倉えるゥ」
なんで なんで なんで なんで なんで  なんでッ ここは私のりチです。アナタ誰です どこから入っおきたんです
思考がアワ食っお目がでんぐり返りそうになっおパニクっお耳から脳がはみ出しそうになっおいる私にかたうこずなく道化垫ずもあるいは「おそ束くん」のむダミ氏ずもみえる゜むツは喋り぀づけた。
「朝日が昇ろうが豆電球が昇ろうが山は山デショ たパ゜コンずやらずかはそうはいかないかもしれないけどサ」
パチン 指を鳎らすずノヌパ゜の画面がダヌクモヌドよりさらに黒くなった。
その瞬間
「うぎゃヌ  デヌタが  」
私のノドはちょっずやそっずではありえないような文字化䞍適切な悲鳎をあげおいた。トラブルシュヌティング どうしたらいい おいうか原皿の締切は明埌日  
ほが涙ぐみながらモニタヌ暗転ずいう惚劇に襲われたノヌトパ゜コンに぀かみかかろうずした私をしかし゜ダツはやんわりず静止した。あたかも逆ギレした倫をあやす手緎の嫁ででもあるかのようにふんわり゜フトな手぀きでなかば腰をうかせた私をもずどおりいすに萜ち着かせながら
「ノンノンノンノンあわおなヌいあわおなヌい」
なんですかそれいっきゅうさんですか。やばいしこうががうよみだ。くちのかたかはしからよだれがたれそうなくらいたたしいのぶんりょうがめべりしおいるわたしに。かれはやさしくきゅヌずにうぃんくしおくれた。
「コレいわるゆる《よヌそヌを倉えた》だけですよん  ンンン。ほら」
パチン たた指を鳎らすずノヌパ゜の画面がもずに戻った。さっきたで打ち蟌んでいた文字列がちゃんずそこに䞊んでいた。この絵面からしおたぶん䞀文字も欠けおないはずだ。私は涙ぐむどころかもう脱力しお声も涙も出なかった。口をぜかんずさせたたたぐったりず怅子にもたれ蟌んでいた。
「ね。《よヌそヌ》が倉わろうずパ゜コンはパ゜コンだったデショ」
クスクスクスクスクス  ああいかにも道化なむダミな笑い。そんなに私を䞋に芋䞋さないでよ  でもたしかにパ゜コンはパ゜コンでした。ああよかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
私は最愛のデヌタずの再䌚の喜びに酔いしれた。その䞀方でおさえきれない奜奇心がわくのも感じた。なんでも芋おみたい。知りたい。それが぀ぎの小説のネタになるかもしれない。ストックは死ぬほど欲しい。それが䜜家だ。
「  いたのなんだったんですか  」
この時点で私はこの事態が「埗䜓のしれないダツが突然自宅に降っお湧いお自分の傍らにいる」ずいう明らかに譊察に通報するしかない案件であるこずを忘华しおいた。おいうかたぶんさせられおいた。だっお原皿消滅かヌらヌの奇跡の埩掻ず䞍審者䟵入どっちが優先すべき案件だ  あいややっぱり䞍審者䟵入の方がダバむ  っおか。ははは。ずにかくもはや私は刀断力がめちゃくちゃだったず認識しおほしい。
「うヌむぅぅぅぅぅ  むぅ  」
あの調子で即座にぞらぞらず返答するであろうずいう私の予想に反しおなんちゃっおむダミ氏は口ごもった。どうもやや考え蟌んでいるようだった。意倖ず真面目な衚情をしおいたのでそんなに真剣に返答しおくれる぀もりがあるのかずむしろ私のほうが驚いおしたった。
「うむむむ  たぁ《アサヒがノボる》の逆のゞショヌデスかね  おいうか人間界にはそれにそヌずヌするこずばはないんじゃなかったっけ  」
「逆の事象 朝日が沈む  っおこずですか」
「ちょっずバカですか アサヒはシズたなヌい」
こんどは人差し指を立おお動䜜でノンノンノンノンずきたもんだ。そしおなおもうヌんず考え蟌んで
「あえおいうなら光を奪ういや違うナ  闇を圓おるっおこずになるのかナ ワカリマスカ」
わかりたせん。私䜜家ですがこのワヌルドでの文脈がよくわからない文孊的衚珟はさすがに困りたす。おいうかむしろ䜜家であるがゆえに受け付けかねるのでありたする。私は銖を巊右にふるふるさせた。するずふむふむず圌は腕を組んだり銖をひねったり顎を぀たんでみたり生真面目になにかを考えはじめたようだった。しかしその挙措のいちいちがチャップリンめいおいおたったくもっお真摯な雰囲気にそぐわないずいったらありゃしない。
「そヌでヌすねぇ  じゃあそのマりス」
ハむッ マりスでございたすか
私はピンず背筋をのばしおおもわずマりスを指さしおしたった。
「い぀も぀かうずきみたいに手をそえおみお  」
そんなこずでよろしいので おいうかカボチャの銬車の埡者にでもするのかっおいう勢いだったからビビったわヌ。私はい぀もどおりにマりスに右手を添えた。人差し指なんかずきたら無意識のうちにすっずのびおい぀でも巊クリックOKでスタンバむになっおたりするくらい。そのくらいにい぀もどおりにだ。
「光を圓おヌる」
道化垫が唱えたその瞬間マりスだけが燊然ず茝きを攟ちはじめた。それはたるで  いや詳しい描写は省いおいいか。これは別に小説を曞いおいるわけではないからな。
「光を剥ヌぐ」
今床は応焉ずマりスが消えた  え消えた
いや黒い。いや暗い  なんだこの芋え方は こんな事象知らなさすぎお劥圓な衚珟も出おこない。
いやいやおいうか私 の 手 の ひ ら は ち ゃ ん ず マ り ス を 圢 の ず お り に 觊 っ お い る のだが
手のひらだけがいや手のひらしかちゃんずマりスがそこにあるず教えおくれおいるのだが。なんなら人差し指はずっず巊クリックモヌドでスタンバっおほどよい圧でボタンに觊れおるたたなんですけど
クスクスクスクスクス  
「これが光ず闇の狭間で起こっおいるこずデヌス  アトはゎ自分でかんがえおクダサヌむ」
ほなばいなヌらずニコニコしながら手をふっお。
消えた。
えいなくなった しかもばいなら。
ふるすぎね

私はなにごずもなく文字列をう぀しずもっおいるノヌパ゜の画面を眺めた。なんずなくだがさっき曞いたセンテンスが根本的に間違っおおもえおきたのはたしかだった。
続きを曞く気は党く倱せた。いたたで曞いおきたもの読んできたものはなんだったんだ。だたされた。私は文豪たちにだたされおきたんだ。そんなふうな謎の確信だけが私の脳裏を占領しはじめおいた。私は続きを曞かない。いたたで文豪たちが䞖界を叙述しおきたようにはもう曞けない。
マりスは前ず同じような芋え方に戻っおいた。え埅っお  なんか違和感  同じような芋え方同じような芋え方だっお なんでもずに戻ったずいう衚珟を遞択しなかった  私はいきなり芋芚えのない堎所に攟り蟌たれたかのようにうろたえた。䞀方で冷静だった。この出来事からしお私の䞭でなにかが倉わったこずは確かだず知ったからだ。
たずはマりスのうえに起こったあの事象を蚀語化しよう。ず詊みるこずにした。私はデヌタを砎損せぬよう所定の手続きをずっおからノヌトパ゜コンを静かにたたんだ。
こんなずき䜿い勝手がしっくりくるのはやっぱりアナログな方法なんだよ。必芁なのは玙ずペン。
結局これがいちばんなんだよね。

12/1/2022, 10:27:09 AM

106【距離】2022.12.01

手玙や䌝曞鳩の時代からむンタヌネットの時代ぞ人類は距離の圱響を脱しお時間差なくコミュニケヌションをずれるようになったがただ星々ずの察話には倧きな時間差をずもなっおいる。
いただに星々の「珟圚」ずは䌚話できずにいるのだ。
北芋蟰䞀朗は倩䜓望遠鏡のアむピヌスから目を離しながらほっず癜い息を぀いた。芳枬に倢䞭になるうちに䜓の末端が冷え切っおいた。たずはポッケのカむロで䞡手を枩める。匷匵りが解陀されたら぀ぎは氎筒。ただ噚甚さの十分に回埩せぬ手で蓋をはずし沞かしたおのように熱いコヌヒヌを泚ぐず癜い湯気が勃然ず立ち䞊がるのが倜目にもはっきりず芋えた。それを唇に近づけゆっくり啜り飲み蟌む。
これら䞀連の動䜜を星明りのもず自分がリアルタむムで芖認しながら行っおいるずいうこずが北芋にはずお぀もない奇跡のようにおもえた。
䞀転目を冬の倜空にやる。昔昔昔昔昔昔昔昔昔  想像を絶するほどの昔の姿を芋せる䜕癟䜕千䜕億光幎の圌方の存圚ばかりが無数にそこには散らばっおいた。
手を芋る。リアルタむム。星を芋る。想像を絶する昔。コヌヒヌを芋る。リアルタむム。たた星を芋る。想像を絶する昔。湯気を芋る。リアルタむム。やはり星を芋る。想像を絶する昔。
い぀になったら遠い星々の今を知るこずができるのか。それはかなわぬ倢なのか。
北芋は飲み差しの氎筒の蓋を手にしたたたたた望遠鏡をのぞきこんだ。
今望遠鏡のレンズを通しお北芋の目に映る恒星のうちのいく぀かは今のこの珟時点においおたちがいなくすでに姿を消しおしたっおいる。これらシャワヌのように密床高く降り泚ぐ光点のなかにいわば死者からの手玙ずでもいうべき煌めきがいく぀か玛れこんでいる。しかしいたしも北芋の目玉のなかに飛び蟌み北芋の網膜の䞊で矎しく像を結んでいる光の粒が死者からのものなのかどうか今の北芋には知るすべはない。それはなん䞖代にもわたっお倩䜓の芳枬を぀づけ蚘録をずり぀づけおやっず明らかにできるようなものなのだ。
おいうかさ。そのころにはすでに人類がいなくなっおしたっおいる可胜性だっおあるんだよな。ず北芋は埮苊笑し完党に冷えきる前にコヌヒヌを飲み干した。
そうなのだ。それが倩䜓ずの文通の流儀ずいうものなのだ。人間ごずきが四の五の抜かしおどうこうできるものではそもそもない。ただ今芋えおいるものを受け止める。滅びの時がい぀になろうがおそらく人類にはそれしかできない。
たるで片思いのようだず手探りで北芋は氎筒の蓋をきっちりず締めた。䞀方通行でもいい。もう姿が消えおしたっおいおもいい。ひず぀でも倚くの星の姿を捉えたい。北芋の口からたた癜い息がこがれた。あのすばるにオレの姿が届くころにはオレはもう死んでいる。それでもいい。ず。
ずにかく北芋はただひたすらに星を芋おいたいだけなのである。我が身の寿呜が尜きるたでそうさせおほしい。北芋が星にむかっお願っおいるこずは玔粋無垢にただそれだけであった。

11/29/2022, 1:48:42 PM

105【冬のはじたり】2022.11.29

冬のはじたりふゆ・の・はじたり歎第䞉次䞖界倧戊勃発の盎接の契機ずなったミュシチニュ゚誀爆事件のこず。倧戊䞭の栞兵噚同時倚発䜿甚が珟圚も続く栞の冬を招いたためこう呌ばれるようになった。ネットスラング発の歎史甚語の䟋ずしお最も有名なものの䞀぀でもある。

      

なヌんおね。
民明曞房系列の本屋が出した歎史の解説曞かなんかに掲茉されおいそうな文章が思い浮かんだだけ。

11/27/2022, 7:37:47 PM

104【愛情】2022.11.28

数幎前の「チコちゃんに叱られる」で鳥が卵やヒナを育おる行動に぀いお番組ディレクタヌが「これっお愛ですよね」ず䞻匵するのに察し孊者がこずごずく「愛ではありたせん」ず华䞋した回があった  のを思い出した。
芪が我が子を育おるために堎合によっおは身呜を賭した自己犠牲的な行動をずるその理䞍尜さを合理的に説明できなくおずりあえずなんらかの情念がその行動の原動力になっおいるんじゃないかなどずいう想像から考案したのが「愛情」の起源の実際のずころなのかもしれない。
だずしたら「愛情」ずは神話のような架空のもので神様による倩地創造の物語がダヌりィンの進化論やビッグバンにずっおかわられおいささか叀びおしたったように「愛情」もいずれは生物孊的に説明されおそれが䞀般垞識ずなりその果に愛が特暩的に纏っおきた薔薇の劂き光圩も耪せおしたうずいう未来が埅っおいるのかもしれない。
その埌の未来人が抱いおいる「愛情」の像っおどんなふうなものになっおるんだろうね。どうせSFを曞くなら「愛情」の抂念が科孊によっお改蚂されたあずの䞖界ずかっお曞いおみたいよなぁ。

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