リチ

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6/27/2025, 5:01:39 AM

初めて聞いた声は、とても高いソプラノでした。

中学生になり、少し落ち着きましたが、貴女のソプラノは明るく、僕の心を満たしてくれました。

高校生になって、付き合い始めると少し元気が無くなったような気がします。大学受験に向けてお互い忙しく、大変な時期でした。

大学を乗越え社会人になり、そして同棲…つまり結婚したら、君の声はとても大人っぽくなっていました。気づいたら成長していました。僕を置いて。

そして、子供が生まれて君の声は優しく聖母のようでしたが、どこか逞しくなりました。君は、お母さんになったんですね。

僕も例外なく、お父さんですけど。

そしてどんどん時が経って

おばあちゃん、おじいちゃん、なんて呼ばれちゃって

ひどくしわがれた声になりました。

でも、不思議と寂しくなんか、虚しくなんかありませんでした。

最後に聞いた君の声は、透き通っていて、消えてしまいそうでした。

ピーという電子音と共に、君はあの世へ連れていかれました。

そんな走馬灯ですが、もう時期僕もそちらへ行きます。




暗転




初めてあの世で会った時に聞いた声は、とても高いソプラノでした。

6/25/2025, 8:05:33 AM

空はこんなにも晴れているのに

私の心はいつも曇ってるわ



私の英語の教師が言った言葉だ。

反応は沈黙。いい歳した大人が何を言ってるのだろう。純粋な疑問でしか無かった。


6/23/2025, 12:15:56 PM

いつだって、誰だってそうだ。
全てにおいて子供の空想と一蹴し、叶えるために協力さえしない。

夢を馬鹿にするやつらは、早々に夢を諦めた馬鹿ばかりだ。

時が経つにつれて、子供は現実に気づき始める。
プリキュアやら仮面ライダーやらウルトラマンやら、憧れを捨てたのではない。なれないことに気づいたのだ。

どんどんどんどん、夢は抽象的なものから、具体的なものに変わっていく。果たしてそれは、本当に良いことなのだろうか。

夢をあきらめないでなんて勝手に言ってくれるが、誰のせいだろうな。

大人はいつだって子供を俯瞰した目で見る。
子供はそんな大人を見て生きる。
もしも子供が将来グータラ生活を送って、「あなたを見て育ったから」と言ったら大人は責任が取れるだろうか。

なあ、アンタ。子供の時の夢は言えますか?
その夢を溝に捨てたのは誰ですか?

もう誰だか知ってんだろ?

ああ、私の子供の頃の夢は──────・・・


6/23/2025, 8:19:06 AM

自由というのかなんていうのか。

放っておくと君はすぐどこかへ行ってしまう。

いや、そもそも僕のものじゃないんですけど。

君は人気者で、危なっかしくて、放っておけないんですわ。

ほんとは視線なんて浴びたくないけれど、君の好奇の視線なら何故かくすぐったいけど心地よくて


君の学年とかでプロポーズごっこが流行ってるのか知らないけど、焦った。しかも結構クオリティ高めの。

柄にもなく黒スーツ着て、前髪上げて

「どこにも行かないで。僕とずっと一緒にいて。」

びっくりしてる君の顔。きっと、今はそれでいい。

「…うわ、激重感情キモッ…プロポーズとか一生せんどこ…」

うん。激重感情は確かにキモイ。慌てて繕う僕を見てくすくす笑う君。

でも、油断しちゃだめだよ。

別に本心じゃないとは言ってないし。

6/21/2025, 2:17:04 PM

いつも君の背中を追って生きてきたんだ

なんでも器用にこなせて、

誰にでも優しくて、

笑顔が素敵な君に憧れて。

「金魚のフン?っは!言い得て妙さ!」

なんと言われても構わない。

必死にもがいて

あがいて

息切れになって

水飲んで休憩して

また追いかけた。

いつかは隣に立つだけじゃなくて

君の背中を追い越したいな。

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