初めて聞いた声は、とても高いソプラノでした。
中学生になり、少し落ち着きましたが、貴女のソプラノは明るく、僕の心を満たしてくれました。
高校生になって、付き合い始めると少し元気が無くなったような気がします。大学受験に向けてお互い忙しく、大変な時期でした。
大学を乗越え社会人になり、そして同棲…つまり結婚したら、君の声はとても大人っぽくなっていました。気づいたら成長していました。僕を置いて。
そして、子供が生まれて君の声は優しく聖母のようでしたが、どこか逞しくなりました。君は、お母さんになったんですね。
僕も例外なく、お父さんですけど。
そしてどんどん時が経って
おばあちゃん、おじいちゃん、なんて呼ばれちゃって
ひどくしわがれた声になりました。
でも、不思議と寂しくなんか、虚しくなんかありませんでした。
最後に聞いた君の声は、透き通っていて、消えてしまいそうでした。
ピーという電子音と共に、君はあの世へ連れていかれました。
そんな走馬灯ですが、もう時期僕もそちらへ行きます。
暗転
初めてあの世で会った時に聞いた声は、とても高いソプラノでした。
6/27/2025, 5:01:39 AM