言葉はいらない、ただ…そこに猫がいるだけだ。
布団に入って目を閉じると、鈴の音が近づいてくる。
頭と壁の間を、何かが通る気配。
やがて左手に頭突きをされる感覚。
脇を開けてやると、腕と胴の間でどさりと何かが倒れる音。
そして二の腕を揉みながら、ちゅぱちゅぱと肉球をしゃぶる音。ごろごろと鳴る喉。
それを聞きながら、とても満たされた気持ちで眠りにつくのだ。
言葉なんて、いらないだろう?
僕はこんなにも幸せなのだから。
#突然の君の訪問
今の家に越して来た頃の話。
家に独りで居ると、玄関の方から不意に音が聞こえた。
ガチャッガチャガチャガチャッ!
誰かが玄関ドアを開けようとしている。…旦那の帰宅には早過ぎる。そっとスマホを確認するが、帰るというメッセージは入っていない。
ガチャガチャガチャッ!
嫌、誰?!怖い!怖すぎる!!
合い鍵は自分と旦那しか持っていない。新築で入ったから、前の住人の可能性もない。
前の団地はオートロックが無かったから、空き巣らしき人にドアノブいじられる事も度々あったけど、オートロック着いてても駄目なの??
何のために前より良い設備の住宅に引っ越したの。゚(゚´Д`゚)゚。?
息を潜めていると、やがて音は止んだ。
少し時間をおいてから、のぞき窓から恐る恐る確かめたが…ホッ、人影は無かった。
同じ事が数回あり、住み始めてから半年ほど時が流れた。
ある日。
買い物から帰ってきて玄関を開けようとすると、鍵が開かない。
『?』
試しにもう一度…開かない??
(旦那帰ってて、鍵開いてる?)
念の為ドアノブに手を掛けてドアを開けようと試みる。
ガチャガチャガチャッ。
『??…あっ!(下の階の同じ部屋(゚Д゚;)!!)』
あの日の突然の訪問者は、上(又は下)の階の、人?!
そして、真相は解らぬまま事件は収束した。
引っ越してきた頃の…5年以上前の記憶。今でもあの時の恐怖は忘れられない。
そして私は。
この5年間で既に3回程、下の階の住人に恐怖を与えているのだった。
ごめんなさい(>_<)ゞ
『うわ~ぉ。』
思わず声に出るほど降っていた。
天気予報は曇り。降水確率10%。所によっては一時雨が降るでしょう。
この予報じゃ傘持たんでしょ。
一時的でもざんざん降る場合は、予報を雨にして欲しいよ!
天気予報を見た上で降られると、倍腹が立つ。
外に出る気もしないが、居られる場所もない。
職場で降られるのが一番困る。
戻って仕事したくないし。
せめて入れるカフェのあるところで降ってほしかったな~_| ̄|○
こんな日に素敵な彼が現れないかと~♪思ったところで~ここ職場だった…素敵な彼は、居ない。知ってる。
#雨に佇む
3ページしか書いていない日記帳が、複数ある。
生来の3日坊主なのだ。
もうそういう妖怪なのだと思っていただければと思う。
#私の日記帳
君の視界を独り占めしたくて、向かい側から姿勢を低くして、そっと君に近寄った。 というか、にじり寄った。
『にゃん(イヤン)』
君は拒否して僕の前から去っていき、相方に熱い視線を送りながら
『にゃ~ん(カマッテ)』
と子猫の頃の愛らしい声で鳴いた。
_| ̄|○
全僕が泣いた。