秋茸梓樹

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10/8/2024, 3:34:10 PM

『束の間の休息』

おっ、どしたー?
そっちから連絡くれるなんて珍しいじゃん

最近ずっと忙しそうだったもんなー
こっちから連絡しても返してくれなかったし…
もう俺のこと忘れてるのかと思ってた…

冗談だって!
ごめんって!

そうなんだ
じゃあ、束の間の休息って感じ?

ということは…
またしばらく連絡くれないのかぁ
そっかぁ…

そりゃ、寂しいよ?
早く会いたい
…君もそう思ってくれてる?
へへっ、嬉しい

次、休み取れたらさ、2人でどこか行こっか

会えなかった分、2人で色々な所に行きたい
いっぱい抱きしめたい

好きだよ

頑張れよ、応援してる

じゃあな


10/7/2024, 2:16:56 PM

「力を込めて」

力を込める、私の想いも一緒に

あなたとの喜びも
あなたへの悲しみも
あなたに対する怒りも

あなたは私の腕を抑えてもがいている

だめよ
大人しくしてよ
これであなたは私とずっと一緒にいれるようになるんだから


さらに力を込める
あなたはピクリとも動かなくなった

んふふ
これであなたと私はずーっと一緒

10/4/2024, 1:50:38 PM

「踊りませんか?」

放課後の委員会が長引き、
急いで帰ろうと廊下を歩いていると
その光景が目に止まってしまった

空き教室で風になびくカーテンと一緒に
フワフワとスカートを揺らしながら踊る少女

とても綺麗で見惚れてしまった

しばらく眺めていると、目が合ってしまった
急いで目線を逸らし、帰ろうとしたその時

「待って!」

少女に呼び止められる
近づいてきて、手を握ってきた

「あの、私の踊りみてましたよね?」
「私と踊りませんか?」

断ろうと思ったが、強く握られているため断れず
先程少女が踊っていた空き教室に入った

「左手で私の右手を握って、右手は私の背中」
言われるがままに、手を握り少女の背中に手をまわす

「じゃあ、いくよ」
少女がそう言うと、フワフワとまわりはじめた
彼女と一体になって、風になびくカーテンのように踊る
彼女の顔をみる
とても綺麗で幸せそうな笑顔をこちらに向けてくる
こっちも釣られて笑顔になる

下校時刻のチャイムが鳴った
ぱっと手を離す
下校時刻になるまで踊っていたのか…

少女が微笑みながら言う
「明日の同じ時間、また踊りませんか?」

それから毎日、同じ時間同じ場所で、
名前も学年も知らない少女と踊っている

10/3/2024, 3:10:31 PM

「巡り会えたら」

あなたともう少し早く巡り会えたら
あなたの隣に歩いているのは私だったのに

なんで、私じゃないの?

そこは私が居るべき場所なの

その微笑みも
その大きな手も
その落ち着く声も

全部私に向けられるべきものなのに

今からでもアイツからあなたの隣を奪えるかな?

絶対奪ってやるんだから…

10/2/2024, 4:03:10 PM

「奇跡をもう一度」

どうして…

どうしてこんなことに…

私が奇跡をもう一度願わなければ、
みんないなくならなかった

みんなで幸せに暮らす未来が待っていると思っていたのに

もう奇跡なんて信じない

みんなのところにいく前に
アイツを殺してやる

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