カラフル
有栖は人知れずに思う瞬間がある。
この屋敷に居る人達は皆、色とりどりだと。
赤、青、黒、白、緑。数え切れないほどの色たち。
けれども汚くみえない。個々の存在が強いからか。
「どうしたの?」
「ああ、いや……。皆カラフルで綺麗ねって思ってたの」
有栖は皆から背を向けた。
楽園
学園のある場所には楽園があるらしい。
噂を聞いたある生徒が好奇心に負け、楽園を探した。
そこから生徒の記録はされなくなった。
風に乗って
飛夏は、気まぐれに紙飛行機を飛ばした。
紙飛行機は、風に乗って空へと旅立っていった。
刹那
後で書きます
生きる意味
「貴方が生きているのは何故?」
「愚問ね」
有栖は目の前にいる女に啖呵を切るが如く吐き捨てた。
「生きてる価値があるとでも?」
「勿論。あるから今も此処で息をしているんだから」
有栖は気だるげに頬杖をついた。女の質問に対して睨めつけるような態度を取り続ける。
「あんた、将来悪女とか言われそうね」
「それはお互いそうじゃない? まあ、貴方の今世では無理そうだけれど」
「言うじゃない、不遜家様。いや、自信家様?」
「人生は自信を持ってこそ生きやすい。当たり前のことを母親の子宮に忘れてきたの? 可哀想な御方」
有栖は何処か楽しそうに、女を言葉でいたぶる。彼女の顔には醜さではなく妖艶さが漂っていた。
「関係ないでしょ。生きてる価値なんかホントにないくせに」
「さっきと同じこと言ってくるのね。その価値を決めるのはあくまで私。貴方に割り込む隙はないのよ」
女は顔を赤くし、有栖を睨みつける。
「ようやく、ぐうの音をあげたわね。面白い茶番だったわ」
有栖は立ち上がり、女に背を向けた。
「ああ、言い忘れてたわ。私が生きる理由」
彼女は愉悦の笑みを浮かべていた。
「貴方のような人を打ち負かす為……ということにしておくわ」