2/25/2024, 9:55:43 AM
僕はしゃがんで眺める。
公園でお菓子の欠片を運んでいるありを。
必死に歩いている。
大地を踏んでいる。
小さな命を持って、
明日を生きるために、
自分の糧となるものを運ぶ。
自分の家へと運んでいく。
〜小さな命〜
2/22/2024, 8:04:14 AM
生まれた時から0。
マイナスから這い上がっての0。
プラスから滑り落ちての0。
どれも一緒の0でも、
意味は変わってくる。
〜0からの〜
2/18/2024, 4:02:34 AM
私のお気に入りのビスクドール。
ふわふわの金髪に、くりっとしたおめめ。
何も知らない青空を固めたような澄んだ青い瞳。
今日はこの子とお茶会を開くの。
おばあちゃんから受け継いだこの古いお家で、
薔薇の砂糖漬けを、紅茶の海に優雅に浮かべて。
今日もくだらない日常をかき混ぜる。
〜お気に入り〜
2/13/2024, 8:29:23 AM
伝えたい。
かつて大嫌いだったあんたに。
友達になれて良かったって。
どんどん行動するあたしと、とことんマイペースなあんた。
しょっちゅう対立してたけど、どれも楽しい思い出になった。
辛い時、苦しい時、一番に慰めてくれたのはあんただった。
そばに寄り添ってくれた。
引っ越しまであと一週間。
なかなか素直に伝えられないあたし。
あんたが知ったら、いつものゆるい表情はどうなっちゃうんだろうね……
〜伝えたい〜
2/12/2024, 9:42:22 AM
「これは、オレとオマエの約束!!」
高校の屋上で、みんなの人気者である陽キャヤンキーにそう言われた。
根暗で引っ込み思案で泣き虫な僕に、彼はそう言った。
ぜってーに惚れさせてみせる、とか、僕っていつから女の子になったんだろう。
もう全てが謎だった。
僕のどこに惹かれたのか。
でも、僕も心の中ではどこかで――
「――分かったか!っておい、聞いてんのか?」
「……うん、聞いてる。聞こえてるよ」
マスクの下、彼にバレないように、薄らと笑った。
〜この場所で〜