「これは、オレとオマエの約束!!」
高校の屋上で、みんなの人気者である陽キャヤンキーにそう言われた。
根暗で引っ込み思案で泣き虫な僕に、彼はそう言った。
ぜってーに惚れさせてみせる、とか、僕っていつから女の子になったんだろう。
もう全てが謎だった。
僕のどこに惹かれたのか。
でも、僕も心の中ではどこかで――
「――分かったか!っておい、聞いてんのか?」
「……うん、聞いてる。聞こえてるよ」
マスクの下、彼にバレないように、薄らと笑った。
〜この場所で〜
2/12/2024, 9:42:22 AM