子供のようにはしゃぎ疲れて、
僕の背中で寝ている君。
今日はめいっぱい体を動かして遊んだからなぁ……
おいかけっこをして、
僕に勝った時の嬉しそうな笑顔も、負けた時の悔しそうな表情も……君の様々を堪能できて良かった。
次にあった時は何をしようかな。
僕はそっと微笑みながら、昂る鼓動を何とか抑えた。
〜子供のように〜
〜高く高く〜
なんか物足りない時に行った、駅前のクレープ屋さん。
真夏の暑い日に楽しんだ、河川敷。
悲しくて一人になりたい時に行った公園。
一つ一つの場所が、私の放課後を彩った。
どれもが大切な思い出。
今はそれを胸に、自分は社会人として生きている。
〜放課後〜
薄いレースカーテン越しに見える君の横顔。
天使が眠っているんじゃないか、
ってくらい美しくて透明感がある。
瞼を閉ざしている君を見て思う。
この人は、数日前に亡くなってしまったんだよな、
なんて。
静かに涙を零して、ひっそりと呟いた。
「愛してる」
〜カーテン〜
いつもニコニコの彼が泣いていた。
どうして涙を流しているのか、私は気になりすぎて聞いてしまった。
「ね、どうしたの?いつも笑顔なのに。らしくないよ」
「そ、そう、かな……ごめん、今はちょっと泣きたくて……」
そういうなり、机に突っ伏してしまった。
よほど悲しいのか、ふるふると力なく震えている。
私は「そっか」と一言だけ呟き、教室を出た。
その時に聞こえたのは、彼の笑い声。
急に笑いでしたことに、私は気味が悪くなって急ぎ足で玄関まで駆け下りた。
「――あー……こんなにオレにも話しかけてくるヤツがいるんだ。いっつも気持ち悪いって避けられてたのに……。明日からどう接しよう。ワクワクが止まんないよ……」
〜ココロオドル〜
〜涙の理由〜
――ちょっと、疲れちゃったね。一休みしてから、また食材探し頑張ろう!今度はきっと、たくさんの人からお恵みが貰えるよ!!
……え?もう動けない?お腹いっぱい減っちゃった?
……分かった。僕の分を分けてあげるよ。それから、おんぶしてあげる!
だって、僕はお兄ちゃんだもん。これくらい、平気だよ!
……そんな悲しそうな顔しないでよ。僕はへっちゃらだって!!ほら、こんなに手足が動くんだよ!だから大丈夫。安心してよ。
僕は絶対死なない。弟を置いていかない。
僕は違う。……アイツらなんかと違う。
だから今は、弟のためにも頑張らなきゃ。そして、僕たちふたりで幸せに――
〜束の間の休息〜