人生、馬鹿正直に生きていたってつまらないと思う。
もっと気楽に、
少しは嘘を混ぜたっていいんじゃないか。
〜正直〜
この時期は
髪がボサボサなって
やんなっちゃう。
お手入れが大変なんだよね。
それに、ジメジメして
気分もダダ下がり。
ほんと止んでほしい。
それかもういっそのこと
カラッカラの夏が来て欲しい!
〜梅雨〜
「今日の天気は雨だな」
「うん」
「傘は?ちゃんと持ってきた?」
「うん、大丈夫。持ってきたよ。今日も一緒に帰る?」
「あったりめーだろ。ほら、行くぞ」
「う、うん。ところでさ……」
「ん?」
「……やっぱり、いいや。なんでもない。帰ろっか」
「なんだよ、変なやつ」
そう言って、口を尖らせる彼。僕はそんな彼の横を歩くのが大好きだ。ちょっと低めな声も、見た目はヤンキーっぽいけど、中身はすんごい優しい性格も――もっともっと好きな点はある。今日もまた、伝えそびれた。僕のこの想いを。
心の中はずっと大雨。傘なんかささずに、ずっと晴れるのを待っている。快晴の青空が広がるのを夢みている。
〜天気の話なんかどうだっていいんだ。僕が話したいことは、〜
走る。
走る。
走る。
ただひたすらに走る。
理由なんてない。
でも、根底には何かがある気がする。
走る。
走る。
走る。
息が途切れ途切れ。
苦しくても、やめない。
頑張って走るんだ。
〜ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。〜
ごめん、ごめんなさい。
君の目を見てハッキリ言いたかった。
でも自分は罪悪感から、その場から逃げるようにして、必死で走った。
私はやらかしてしまったのだ。
美術の時間、あの子が筆で絵を描いている時に、私は誤ってバケツの水を倒してしまった。
そのせいであの絵はぐちゃぐちゃになって、台無しになってしまった。
最悪だ、私。
どこかですれ違ったら、必ず謝ろうと心に決めていたのに。
そんな私は不安に押しつぶされて、何も言えなかった。
だけど。
「アタシ、あの絵のこと別に怒ってないから。むしろ、感謝してる。意外といい感じに仕上がったから」
後ろで大きな声が聞こえてくる。
私はその言葉を聞いて、なんとも言えない気持ちになった。
〜「ごめんね」〜