高校に入学してもう1年が経った
振り返ればあっという間で、もう既に1年生に戻りたいとまで思う日々...。部活帰りの親友、美和との下校は当たり前になっていて、今日の何気ない話は
段々と恋バナになっていた。
「いいなって思う人いる??」
「え〜....いないかも
強いて言うなら和明くんかなぁ」
「そっか、同じクラスか」
「そうそう」
同じクラスで同じ部活の清水和明くん
いつからか話すようになっていて
今では下の名前で呼べるように。
一喜一憂する人で
小動物みたいですごく可愛い。
授業は爆睡するか、部活の参考動画を見ているかの印象が強い。優しいし話は合うし....
「ねぇ、、聞いてる限りそれってもう恋に落ちてない?」
「、、、、え''?!いやいやいや!!!そんなはず、、」
た、確かに思えばよく見ているようないないような
「ははーん、、無意識ね」
「にやにやすんな!!!!」
それからというもの、目が合えば逸らしてしまうし
話せば妙に心が踊る....。
「(あぁもう手遅れじゃん、!!!!)」
部活に本気な和明くんは恋愛の''れ''の字もないのだ、「片思い、、ね」
部活が同じなだけあって、彼の部活への本気度は理解
出来るし、彼の鈍感さも知っている。
私が告白して、彼を戸惑わせてしまっては
部活で本調子が出ないかもしれないし、今の関係が壊れてしまうかもしれない。
「辛いなぁ、、」
勝手に好きでいることは、許してよね
『片思い』
学年で1番人気のある君は
何故か毎日飽きることなく僕に話しかけてきた
それが嫌だったわけじゃない
どちらかと言うと2人で話す時間は心地良かった
けれどやっぱり...
いじめの傷が癒えることはなく
僕はビルの屋上で
遠い遠い世界を見据えた
慌てた君が来て、俺も死ぬなんて言うから
「君が死んだらみんな悲しむだろうけど
僕が死んだってみんなの日常は変わらないよ笑」
笑って言ってやった
「じゃぁ....俺の日常はどうなるんだよ、」
今にも泣きそうな顔と
震える声でそんなことを言うから
一瞬、心が揺らいだ
偽善的言葉じゃない
多分これは
彼の本音だ
「人を救えるのは偽善か、それとも」
[夜に見える美しいエメラルドの虹]
絶対に有り得ることの無い非現実的な景色
私は幼少期、この日本で見た事を忘れていない
12/24 良い子の元にサンタが訪れるクリスマスイブ
今年お願いした物は来るだろうか
心踊らせながら外へ出た
夜空を見上げたその時
美しく、そして強く光輝くその物体を
小さき天体マニアの私は知っていた
「オーロラだ、!!!!」
今思えば、小さな頃に見える幻覚か
サンタに期待を膨らませた淡い夢だったのかもしれない
だけど、ある小説で見た''春の訪れを告げる星''のような
物だったとしたら
信じるものにしか見えないと言われる物だったら
その時、私の願った事は何なのだろう
瞳を輝かせて放った言葉は
一体、どんな言葉だったのだろう
『夢現』
幸せなことがあった時
私は空を見上げながら決まってこう言う
「神様、時々ではあるけど幸せをくれてありがとう』
って
けれど神様は、きっと毎回私に
「毎日幸せを与えているだろう」
って言い放つんだろうな。
あぁ、そうだ、神様は間違ってない
神様は毎日くれている。
『''当たり前''と言う何気ない日々』を
この世界では戦争がありふれている
それは、世界的に注目されているものから
注目はされないけれど、多くの民が死ぬ内戦まで。
今日を生きれなかった者もいる中で
温かいご飯、いや、ご飯さえ食べれなかった者もいるこの世界で....
毎日ご飯を食べ、学校へ行き、友達と会い、安心して
寝床に着く。次の日が当たり前に来て、目を覚ます。
これを繰り返すだけ。されど幸せなのだ。
何故だろう、幸せじゃない人は「生きたい」と願い
幸せな人が「死にたい」と願うのは
『環境』
私の生きにくい世界に
ある日一輪の美しい花が咲いた
その花に水をあげる為だけに
生きてみてもいいと思った
『ただ生きる意味が欲しかった』