今日は知り合いの命日だ。
俺は墓なんて行きたくないから海から花を流してる。
今日は彼岸花とサネカズラでも流そうか。
「彼岸花の花言葉は「あなたに会いたい」 「別れ」 「悲しい」の意味を持つ…
そしてサネカズラは「再開」 「また会いましょう」の意味を持つ」
「現に今の俺はお前に会いたいしお前を失って悲しい…」
「また来世で会えたら会おう」
「それまで俺は気長に何十年、何百年、何千年と待とう。もう俺は不老不死の身だからな」
昼間より夜の方が好きだ
海も綺麗だし
静かだし
だけど今はお盆で海に近寄っては行けないと言われてるけど少しぐらいいいよねって海に行ったのが後悔
僕は今得体の知れないものから逃げてる
おばあちゃんの言うこと聞けばよかった
隠れてやり過ごそうって思って今隠れてるけど…いつ見つかるか分からないから移動しないと…
気づかれないように…
そーっと…パキ
枝を踏んでしまって音を出してしまった
やつはこちらを見て笑って…僕は____。
《次のニュースです。×月○○日に小学五年生の男の子が行方不明になりました。目撃者の情報によりますと少年がひとりで海に行くのを見たということです。△△さん。どう思いますか?》
《私はやっぱり__》
「うぅ…どこに行ったんだね…おばあちゃん心配だよ…」
学校の帰り道
僕は体力とかクソほどないのにもかかわらず幼なじみ冬弥は普通に乗ってくる
殴りたい
「…なんで僕の自転車の後ろに乗るわけ?降りてつか降りろ」
「やだ☆」
「お前…」
「こっちの方が便利だし?歩かないで済むしー♪」
「その代わり僕に来るんだが?」
「ざまぁ☆w」
「後で殴らせろお前」
とまぁ…これが僕の日常である
俺の名前は莉咲 透
心の傷を治したり、カウンセリングをする病院に務めているたった一人の医者だ。
あぁ ほら名前を言っていたら患者さんがやってきたよ。
「初めまして。瑠奈さん。私はここの医者を務めている莉咲 透と言います。」
「はい。よろしくお願いします…」
「今日はどういった要件で当病院に?」
「幼少期にあった辛いことがいっぱい思い出してしまって…それで友人の紹介でここに来ました…」
「ふむ…その辛いことがなにかお聞きしても?」
「はい。説明すると…」
説明を受ける限り瑠奈さんは虐待やイジメ等が原因で来たらしい
「それで…あの時…私は兄につい酷いことを……」
「ふむ…はっきり言いましょう。過去のことを悔やんでも仕方ありません。過去、今は悔やんでも仕方ないのです。未来を考えなければ…」
「きっとあなたのお兄様もそのことは承知の上であなたに話しかけたのでしょう。あなたはずっと背を向けるんですか?ずっと逃げるのですか?たまには向き合わないと自分性を無くし…心が破綻してしまいます。かと言って向き合いすぎてもダメですけど…」
「私は…」
「後悔をしたくないのなら…今からでも遅くありません。兄に全てを打ち上げたらどうでしょうか?きっと待っていますよ」
「…ありがとうございます…気が楽になりました…失礼します…」
「えぇ。応援していますよ。」
それから三日後
「莉咲先生。瑠奈さんからお手紙が」
「…見せて貰えますか?」
「はい。こちらです」
莉咲先生へ
こんにちは。お元気ですか?
こちらは元気です。
先生に見てもらった後、すぐに兄の元に行き全てを打ち上げました。
兄は私の話を静かに聞いてくれて、解決策を共に考えてくれました。
先生の言った通り、すぐに言えて良かったと思います。
改めて、ありがとうございます。
これからもそちらの病院に通院するかもですのでその際はよろしくお願いします。
崎山 瑠奈より
「ふふふ…良かったですねぇ。とても嬉しいことだ。患者さんがこうやって後悔しないでいるのは…」
「さて…休憩時間は終わり。まだ診察を再開しましょうか。次の方どうぞ」
「おはようございます…先生」
「おはようございます。今回はどういったご要件でこちらに?」
「はい…今日は…」
ある場所にある秘密の病院
安らぎ病院
ここにはたった一人だけ医者がいる。
この病院にはある噂が存在する
「この病院の医者にはどんな心の傷も治してくれる奇跡のようで神様のような力を持つ医者がいる」と…
ひまわり畑にいる君は麦わら帽子を被って笑顔を向けていた。
今でもその光景ははっきり覚えている。
笑顔でいて欲しくて頑張っていたけど君は先に旅立った。
僕が死ぬ何十年よりも早くに
そんな僕はひまわり畑にいる。
ここにいるとキミを思い出す。
生きていたらきっと付き合っていたんだろうなという想いを隠し僕は帰路に着いた
僕はそっと振り向き口パクをした
〘ぼくはきみがすきだ。わすれないよ〙
ここに君がいたらどんな反応してたのか…見たかったなぁ