ルル

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俺の名前は莉咲 透
心の傷を治したり、カウンセリングをする病院に務めているたった一人の医者だ。
あぁ ほら名前を言っていたら患者さんがやってきたよ。
「初めまして。瑠奈さん。私はここの医者を務めている莉咲 透と言います。」
「はい。よろしくお願いします…」
「今日はどういった要件で当病院に?」
「幼少期にあった辛いことがいっぱい思い出してしまって…それで友人の紹介でここに来ました…」
「ふむ…その辛いことがなにかお聞きしても?」
「はい。説明すると…」
説明を受ける限り瑠奈さんは虐待やイジメ等が原因で来たらしい
「それで…あの時…私は兄につい酷いことを……」
「ふむ…はっきり言いましょう。過去のことを悔やんでも仕方ありません。過去、今は悔やんでも仕方ないのです。未来を考えなければ…」
「きっとあなたのお兄様もそのことは承知の上であなたに話しかけたのでしょう。あなたはずっと背を向けるんですか?ずっと逃げるのですか?たまには向き合わないと自分性を無くし…心が破綻してしまいます。かと言って向き合いすぎてもダメですけど…」
「私は…」
「後悔をしたくないのなら…今からでも遅くありません。兄に全てを打ち上げたらどうでしょうか?きっと待っていますよ」
「…ありがとうございます…気が楽になりました…失礼します…」
「えぇ。応援していますよ。」
それから三日後
「莉咲先生。瑠奈さんからお手紙が」
「…見せて貰えますか?」
「はい。こちらです」
莉咲先生へ
こんにちは。お元気ですか?
こちらは元気です。
先生に見てもらった後、すぐに兄の元に行き全てを打ち上げました。
兄は私の話を静かに聞いてくれて、解決策を共に考えてくれました。
先生の言った通り、すぐに言えて良かったと思います。
改めて、ありがとうございます。
これからもそちらの病院に通院するかもですのでその際はよろしくお願いします。
崎山 瑠奈より
「ふふふ…良かったですねぇ。とても嬉しいことだ。患者さんがこうやって後悔しないでいるのは…」
「さて…休憩時間は終わり。まだ診察を再開しましょうか。次の方どうぞ」
「おはようございます…先生」
「おはようございます。今回はどういったご要件でこちらに?」
「はい…今日は…」
ある場所にある秘密の病院
安らぎ病院
ここにはたった一人だけ医者がいる。
この病院にはある噂が存在する
「この病院の医者にはどんな心の傷も治してくれる奇跡のようで神様のような力を持つ医者がいる」と…

8/13/2023, 10:20:58 AM