緑碧

Open App
6/16/2025, 8:20:25 AM

花柄の可愛いティーカップと耐熱ガラスのティーカップが視線の先で割れている。
洗剤をつけたスポンジでマグカップを洗っていたら、手が滑って、シンクに置いていたティーカップの上に落ちてしまって割れたのだ。
花柄の可愛いティーカップはまだ三回くらいしか使っていなかったし、耐熱ガラスのティーカップは探すのに苦労したものだった。
その中で一番値段が安いマグカップだけが何事もなかったように無傷だった。

6/14/2025, 12:34:11 PM

もしも君が家族じゃなかったら、こんな風に話をしたり、私のことを心配してくれることなんてなかったのだろう。
私達は双子なのに見た目も性格も似ていなくて、一緒に出掛けて買い物に行っても、店員さんに仲の良い友達同士なのだと間違われる。
君が他人だったら、学校で一緒のクラスになったとしても、仲良く話をしたり、一緒に出掛けることなんてなかったんだろうなといつも思っている。

6/11/2025, 7:54:15 AM

学校に行くのが嫌で、わざと遅い時間に家を出て、いつも乗る時間のバスじゃなくて、次の時間のバスに乗った。
バスの中は3人くらいしか乗っていなくて、何となく運転席の後ろの席に座って、窓の外を眺める。
見慣れた景色、通り過ぎる時に見えた時計の針は完全に遅刻の時間。
学校の近くまできて、ふと正面を見ると、天気が良かったから、住んでいる県の象徴だと言われている山がはっきりと大きく見えて、学校の近くからこんなに美しく見えたのかと初めて気付いた。
バスだから、少し高い位置から見るかたちになって、余計に美しく見えたのかもしれない。

6/8/2025, 12:48:54 PM

君と歩いた道を今でも覚えている。
たまたま帰る時間が合って、珍しく一緒に帰ることになったのだ。
君とは幼馴染みのような関係だけど、二人だけで話したことはほとんどなくて、恐くて苦手だと思っていたけど、話してみたら、思ったよりも楽しく話せた。
でも、その後に薄情な君を知ったから、君のことを苦手だと思う気持ちはずっと変わっていない。

6/7/2025, 12:31:37 PM

私は可愛い物やきれいな物が好きだ。
だけど、「夢見る少女のようだね」と言われても、あまりしっくりこなくて、「少年の心を忘れてないんだね」と言われたら、とてもしっくりした。
私の心の中には少女はいないかもしれないと、その時初めて気付いた。

Next