M_V_0802

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2/25/2024, 1:57:27 PM

窓を開けると、冷たい空気が喉を刺す。眠気が吹っ飛び、全身に血が駆け巡るのを感じる。ベッドに戻りたい煩悩なんて忘れて、一気に目が覚める。そして、身を切るような寒さに体を震わせる。

毎日、毎日、これを繰り返している。朝日を浴びると体にいいだとか、新鮮な空気を部屋に取り込むべきだとか。自分磨きにハマった時にネットの情報を鵜呑みにして、何となく始めてみた。それが今も続いている。

本当にこんなことに意味があるのだろうか。文明が生み出した温かい空間を捨てて、毎朝こんな寒空に一人佇んでる。風邪をひいてしまったら元も子もないじゃないか。頭の中で、意地悪な声が語りかけてくる。確かにその通りだ。でも……

「こうしてると、まだ君と繋がってる気がするから……」

君がいなくなってからもう2ヶ月と少し。僕は毎日空を見てる。ベランダに出ると、目が勝手に君を探してしまう。太陽よりも明るい笑顔で「おはよう」って言う君の顔を。

「いい加減成長しろよ」

呆れたように自分にそう言って聞かせる。多分、まだ変われないだろうなって、わかってるけど。

軽い溜め息を吐いて、ノロノロと部屋に戻る。太陽のいないベランダは、今日もどんよりとした曇り空だ。

『物憂げな空』

2/24/2024, 1:22:30 PM

ドクン、ドクンーー

私の手の中で、小さな心臓が力強く音を鳴らす。肌に伝わるその温もりが、その子が存在することを実感させる。小さな身体を懸命に震わせ、大きく声を上げる。

私は生きてる!

世界にそう訴えかける。今にも消えてしまうんじゃないかと思える弱々しい身体で、文字通り命懸けで、世界に自分の存在を証明しようとしている。

『小さな命』

2/23/2024, 1:48:40 PM

私は、もうどうしようもなく捻くれてるからさ、本当は無難な言葉は使いたくないんだよ。使い古された、みんなが言ってることに、そこまで価値を感じない。あなたは、私のそういう一面すらも面白がって、「かわいい」って言ってくれる。

でも知ってる。あなたも本当は、少女漫画みたいな、ベタな体験をしてみたがってることを。今まで、気づかないフリしてごめん。あなたの優しさに、甘えてた。

今日は、今日くらいは、精一杯勇気を出してみるよ。あなたにとって、一生に一度の大切な日だから。

練習した通りに跪いて、白い箱を差し出す。口から出た言葉は、酷くぎこちなかった。

『love you』

12/20/2023, 4:49:44 AM

貴女は一体どこに行ってしまったの?

私を置いて、さっさと自分の人生を歩み出した。私には何もわからないのに。貴女が何で悩んでいたのか。何で苦しんでいたのか。何もわかってなかった。それがやっとわかったのに、貴女はもう私から離れてしまった。

「最後に一度くらい会わせてよ」

それすら言えないようなヘタレだから?

優しいとこが好きって言ったのはそっちじゃん

何を考えてるのか、ちゃんと話してよ……




考えが止まらない。まとまらない。

ねぇ、貴女だけなんだよ。こんなに私の心をざわつかせるのは。こんなに心を抉られるのは。

どこにいるのか教えてよ。

会いたいんだよ。それだけでいいのに……