瑪瑙

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5/22/2024, 11:48:23 AM

僕は手を振る。

君はもう振り返ってくれない。

僕と君の最期の別れ。

昨日までは「また明日」って言ってたのに。

「明日」が来ることになんの疑いもなかったのに。

なんで今日は「明日」がないの?

僕は君に「また明日」って言うけれど、

君は答えない。

苦しいね。

涙で前が見えない。

君と「明日」を迎えたかった。

僕に「明日」は来ない。

君が涙を堪えてるのは分かってしまったから。

僕はずっと君と一緒にいたかった。

5/11/2024, 11:19:03 AM

───大好きだよ。

貴女には一生響くことの無い愛を叫ぶ。
何回叫んでも、響かない。
でも伝えずにはいられない。
なんで、貴女は同性の、先生なの?
僕の愛は本気だよ。
でも、本気にはしてくれない。
伝わらなくても、僕は毎日愛を叫ぶ。
だって、僕は貴女が好きだから。

大好きだよ、先生。

5/9/2024, 11:43:22 PM

僕が今日見た景色は、いつまでも忘れられないものになるだろう。


今日は全国大会。
高校3年間という時間を部活に費やし、この日を迎えた。

やっとこの舞台に立てたという嬉しさ。
直ぐに負けてしまうかもしれないという不安。
試合が始まれば、必死になるから、緊張などしない。
早く試合よ、始まれ。

───コテェ
声が響く
足音が響く
息が聞こえる
───ファイトォー、いいとこー
声援が聞こえる
最高の舞台だ。


次、勝てば入賞。
相手は優勝候補。
最後は楽しむと決めていた。
色んな人に応援してもらって立てた舞台。
こんなに素晴らしい舞台を用意してもらった僕は幸せ者だ。

同じ高校の仲間、同じ県の仲間、東海の仲間。
先輩の声、同期の声、後輩の声。
先生のアドバイス。
僕は独りじゃなかった。
とても多くの人に声をかけてもらって気にかけてもらった。
遂に、試合が始まる。
こんなに大舞台に立つのも、こんなに声援が聞こえるのも初めてのことだ。
ワクワクする。



───1本あり、勝負あり
僕は負けてしまった。
悔しかった。
でも、試合が終わった時、会場は暖かい大きな拍手で包まれた。
僕を応援してくれていた仲間たちが、僕に大きな拍手を送ってくれた。
試合に負けた悔しさよりも、多くの人に応援してもらっていたんだという事実が嬉しくて。
そして、感謝の気持ちでいっぱいだった。

僕はこの景色を、忘れないだろう。いつまでも。

5/2/2024, 7:23:19 AM

僕は色盲だから、見える色が限られている。
みんなとは違う世界が見えている。

幼稚園の頃、お絵描きをしていたら、色が違うと先生から指摘された。
それからは、僕の見えている色じゃなくて、みんなが見ている色に合わせるようになった。
みんながこの色を使っているから、という理由で、同じ色で塗ったり。
だから、僕の目には、全てがちぐはぐに見えた。
服の色も分からないから、なるべく、白と黒の服を着るようになった。
個性がないと言われることも多かった。

そんな、ちぐはぐな世界を生きる僕に、みんなが見ている景色を見る機会があった。
感動動画などで見る、色盲を治すメガネは高価で買えない。
だから、持っている人に試しに貸してもらっただけなのだ。
それでも、僕はその一瞬だけ、カラフルな世界を見た。
そして、みんなと同じだった。
一瞬だけ。そう、僕の人生の中で一瞬だけ。
でも、どうにも落ち着かなかった。
当たり前だ、急にカラフルな世界に行ったんだ。
僕はカラフルな世界に着いていけない。
だから、これからも僕は、ちぐはぐな世界に生きていく。

4/30/2024, 4:12:36 PM

僕は死んだら、アダムとイブのような楽園に行けると思っていた。
そう、幼い頃は。



今の僕は何を考えても目の色が変わらない。
早く死んでしまいたい。
そして、魂は消えてしまいたい。
そんなことしか考えていない。
死んでまで、楽園で魂が生き続けるなんてごめんだ。


幼い頃の僕は、夢と希望に溢れていたから、楽園だとか、天国だとか、そういった事にも夢を抱いていただけなんだ。
今の僕は、希望は潰え、夢も失い、どん底にいる。
うつ病だとか、そんなんじゃない。
周りはみんな、僕を精神科に連れていこうとするけれど。
うつ病の人は、もっと大変なはずなんだ。
だから、僕はその人たちと同じ立場になってはいけない。
でも、僕が存在している意味なんかない。
楽園なんか絵空事。
このまま綺麗さっぱり消えてしまいたい。

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