『手のひらの宇宙』
高校3年のとき、大学受験をした。
結果は不合格だった。
とても悔しかった。
すごく努力して勉強したのに。
落ち込んでいると先生に呼ばれた。
「今はとてもつらいと思うがずっと落ち込んでいてはいけない。1回目、落ちても2回目がある。可能性は広がっている。それは宇宙のように広く。その可能性を掴み取るんだ。」
そんな先生の言葉で人生が変わった。
そして今、俺の手のひらには宇宙ように可能性が広がっている。
氷雅
『透明な涙』
ある日、親友が病気だと分かった。
俺は毎日お見舞いに行った。
親友は「俺のことは良いから自分の好きなことをやれよ」と言ってきた。
「お前、何言ってんだ?俺はお見舞いに来たいから来てるだけだ」
嘘はついてない。
親友が大切だからお見舞いに来てる。
決して嫌ではない。
すると親友は笑顔でお礼を言った。「ありがとう」
この数日後、親友の病気がひどくなった。
医師からもあと1ヶ月もつかどうかと言われた。
その日もお見舞いに来ていた。
とてもつらそうにしていた。
親友は俺に言った。
「俺と親友になってくれてありがとう。こんな俺と仲良くしてくれて。俺が死んだあとでも、元気でいろよ。お前は大丈夫だ。今までありがとう。」
この言葉を聞いた時、俺は涙が溢れた。
今まで親友がいて当たり前だったので親友がいなくなってしまったらとても寂しいし、悲しい。
俺は「こちらこそ親友になってくれてありがとう…」と親友の方を向きながら言った。
すると親友は涙を流した。
その涙はすごく透明だった。
氷雅
『あなたのもとへ』
もう何年経つだろうか?
あなたを好きになって。
今まで遠くで見てきただけ。
ずっと勇気が出なかった。
でももう決めた。
今日、あなたに告白する。
届いて欲しい。この思い。あなたのもとへ。
氷雅
『そっと』
3年間、付き合ってきた彼女に突然、振られた。
いきなりのことですごく驚いた。
家族や友達から励ましの言葉をもらった。
嬉しかった。
でも、今だけは。
今だけは、そっとしていて欲しい。
氷雅
『まだ見ぬ景色』
やっとこの日が来た。
今日で20歳。
今までできなかったことが今日からできるようになる。
これで自由だ。
学生という制限がかかって、見ることのできなかった景色。
さぁ出かけよう。
まだ見ぬ景色を探す旅へ。
氷雅