『足音』
あれは暑い夏の日のことだった。
私はおじいちゃんの家に来ていた。
おじいちゃんとおばあちゃんの二人で暮らしていたが、去年におばあちゃんが亡くなってしまった。
亡くなって数ヶ月におじいちゃんは施設に入った。
なので私は掃除をするためにおじいちゃんの家にやってきた。
あらかた掃除は終わり、残すは屋根裏部屋だけだ。
その前に少し休憩するため、お茶を入れた。
その時だった。
「ギシ……ギシ…」と上から足音らしきものが聞こえた。
この家には今、私一人だけ。
誰もいるはずがないので、気のせいだと思った。
残りの掃除を終わらせるため、屋根裏部屋に向かった。
屋根裏部屋にはおじいちゃんの読んでいた本、使わなくなった家具など色々置いてある。
ホコリだらけでマスクを取りに戻ろうとした。
後ろを向いたその時。
女の人が立っていた。
私はびっくりして腰を抜かしてしまった。
「だ、誰なの…?」
その女の人は見たことのない人だった。
でも、これだけは分かった。
この人は人間ではない。この世のものではないと。
そして、私は気を失った。
あの女の人は誰だったのでしょうか?皆さんも屋根裏部屋を掃除する機会が会ったら気をつけてください。
氷雅
『ぬるい炭酸と無口な君』
夏の暑い日。
受験勉強をするため、図書館に来ていた。
図書館は涼しく、快適だった。
数時間後。
クラスの男子が来た。
彼は普段無口で、誰かと話しているところをあまり見ない。
私は気にせず勉強を続けた。
すると、彼が私に近づいてきた。
「勉強…?えらいね」
「うん。受験も近いし」
「俺も勉強しないとな」
「お互い頑張ろうね」
「そうだね。そうだ、これあげる」
そう言うと彼は、炭酸のジュースを差し出してきた。
「え?いいの?」
「うん。少しぬるいけどごめんね。それ飲んで勉強頑張って」
「……ありがとう」
彼は去っていった。
私は勉強することができずに、彼から貰った炭酸のジュースを見つめていた。
「なんでだろう……ドキドキが止まらないよ……これじゃあ勉強…できないよ……」
受験という辛い時期に誰かに応援されると、嬉しいですよね。でも、好きな人とかに応援されたりすると、逆に集中できないかもしれませんね。
氷雅
『もしも過去へと行けるなら』
過去に行けるなら、あなたならどうする?
こんな質問をよく聞く。
何か後悔していることをやり直したり、勉強、部活、就職などをやり直したりと色々出てくると思う。
私は学生時代に好きだった人に思いを伝えたい。
あなたならどうしますか?
氷雅
『またいつか』
大切な幼馴染へ
幼稚園の頃からの付き合いだね。
小学校、中学校の時も同じだったね。
しかも、同じ高校。
でも、最近顔を見ていなくて本音を言うと心配してる。
会いに行きたいけど、時間やお互いの用事が合わない。
見かけたときは話しかけるね。
そっちも見かけたら話しかけてきてね。
またいつか。昔みたいに仲良くしよう。
手紙。あなたは最近、誰かに手紙は出しましたか?手紙は手書きなので相手の気持ちがよく伝わるので、私は好きです。
氷雅
『二人だけの。』
「お前、カバンに何付けてるの?」
友達が指を差しながら言った。
「ん?これか?」
「これは小さい頃、幼馴染に貰ったやつだよ」
「そうなんだ。……その幼馴染、可愛い?」
「ま、まぁ」
「いいな〜俺も可愛い幼馴染欲し〜」
「ねぇ。これずっと付けてるけど、いつから付けてるの?」
「ん〜。幼稚園ぐらいの時からかな?」
「変えないの?少し傷もついてるし」
「うん。大切な物だから」
「…ごめん。大切な物って知らなくて…」
「ううん。大丈夫だよ」
「誰からもらったの?」
「幼馴染から」
「幼馴染?その人かっこいい?」
「…か、かっこいいかな…?」
「ねぇ。紹介してよ」
「だ、だめだよ」
「何で?もしかして好きなの?その人のこと」
「べ、別にそんなんじゃないし…!」
彼女は顔を赤くして、友達から顔をそらした。
そう。これは大切な幼馴染から貰った二人だけの大切な物。
二人だけの物があるってロマンチックですね。思い出を形にできればずっとそれを見る度に思い出せますよね。
氷雅