『透明な涙』
ある日、親友が病気だと分かった。
俺は毎日お見舞いに行った。
親友は「俺のことは良いから自分の好きなことをやれよ」と言ってきた。
「お前、何言ってんだ?俺はお見舞いに来たいから来てるだけだ」
嘘はついてない。
親友が大切だからお見舞いに来てる。
決して嫌ではない。
すると親友は笑顔でお礼を言った。「ありがとう」
この数日後、親友の病気がひどくなった。
医師からもあと1ヶ月もつかどうかと言われた。
その日もお見舞いに来ていた。
とてもつらそうにしていた。
親友は俺に言った。
「俺と親友になってくれてありがとう。こんな俺と仲良くしてくれて。俺が死んだあとでも、元気でいろよ。お前は大丈夫だ。今までありがとう。」
この言葉を聞いた時、俺は涙が溢れた。
今まで親友がいて当たり前だったので親友がいなくなってしまったらとても寂しいし、悲しい。
俺は「こちらこそ親友になってくれてありがとう…」と親友の方を向きながら言った。
すると親友は涙を流した。
その涙はすごく透明だった。
氷雅
1/16/2025, 10:55:29 AM