『愛を注いで』
よし。
今日も仕事が終わった。
いつも大変だ。
体勢を低くして行う仕事なのでなおさら。
しかしこれは子供たちに喜んでもらうため。
文句は言ってられない。
子供たちの笑顔を見るのが私の幸せだ。
すると子供たちの声が
「おじいちゃ〜ん!」
「もうすぐ食べれるの?」
と笑顔で走って、こちらに向かいながら言った。
「今日食べれるよ」
「やった〜!」
とても可愛らしい。
そして家へと向かった。
「どうだ?美味いか?」
「うん!僕おじいちゃんが作る野菜大好き!」
「そうかそうか」
仕事を頑張った甲斐があった。
私は仕事である畑仕事で野菜と可愛らしい子供に
愛を注いでいる。
氷雅
『心と心』
私には幼稚園の頃からの幼馴染がいる。
小中高一緒だった。
ずっとそばにいた。
しかし当然それぞれ夢は違う。
大学はそれぞれの夢を叶えるために別の大学に行った。
2人で一緒にいることが当たり前だったのでとても寂しい。
連絡先は知っているので会おうとすれば会えるが予定が合わないかもしれない。
なので2人でいる頻度が少なくなる。
また会えるだろうか。
それから数年後。
私は夢を叶え、上京してきた。
そして入社することができた。
あの人も夢を叶えただろうか。
あれから1回も会っていない。
元気にしているだろうか。
通勤途中そんな事を考えていた。
すると聞き覚えのある声がした。
振り返るとあの人がいた。
その顔を見た瞬間、涙が止まらなかった。
言葉が出ないまま、ただお互いに微笑んだ。
久しぶりだね。
離れていても心と心はつながっている。
だからこそ会うことができた。
『仲間』
小さい頃、僕はいじめられていた。
やめてと言ってもやめてくれなかった。
僕はずっと1人だった。
そんなある日、僕の前に1人の男の子が現れ、僕に手を差し伸べてくれた。
その日をきっかけに僕の人生に光が見えた。
僕がいじめられてもその子はいじめっ子から助けてくれた。
あの日以来、僕はその男の子と一緒にいるようになった。
それから数年後。僕は聞いた。
「どうして僕なんかと一緒にいてくれるの?」
「急に何言ってんだ?俺たちは仲間だろ。仲間が困っていたら助けるもんだろ?」
その言葉を聞き、僕は涙を流しながら呟いた。
「そっか…仲間か…」
氷雅
『手を繋いで』
ある日突然両親が死んだ。
私たち双子は泣いた。ずっと。
そして祖父母の家に引き取られた。
祖父母は優しく私たちに接してくれた。
しかし私たちはずっと部屋に引きこもって泣いていた。
このままじゃだめだ………
私たちが泣くことを両親はきっと望んでいない…
前を向かないと。
すぐにじゃなくていい。
少しずつ少しずつ。
そして私たち双子は一緒に手を繋いで前に進む。
きっと2人なら……
氷雅
『ありがとう、ごめんね』
お母さん…お父さん…
ここまで僕を育ててくれてありがとう…
僕は立派な大人になったかな…?
直接感謝を伝えられなかった…
ごめんなさい…
僕をずっと見守っていてね…
氷雅