微睡みの中

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11/15/2025, 2:37:58 PM

【#23. 木漏れ日の跡】
肌寒くも冬の太陽が暖かく感じる、お昼過ぎ。
私はただ満腹なお腹を押さえながら中庭のベンチで横になっていた。
教室で食べる弁当もたしかに美味しいがたまには外で静かに食べるのもいいなぁとか、今日のお弁当のおかずのトマトがどうしても口に入れたくなかったなぁとか、
ただ目を瞑って天から降ってくる暖かさとヒイラギモクセイの木がカサカサと揺れ、香りと黒を感じていた。

ふと耳をすませると聞こえてくる女子の笑い声、男子のギャンブルに負けた勝ったの歓声、色んな音が混じってどんどん暖かい光に連れていかれそうになりながら、なんとか意識を保つ。
このまま寝てしまったら遠くの方で貴方とその友達、私の友達の皆で楽しく談笑しているが、絶対置いていかれる。そんな気がした。でもやはり昨日夜ふかしするのが良くなかったのか。意識はどんどん光と黒が交互になっていき、連れていかれそうになった。



でも、目を瞑っていても分かるくらい眩しかった光が1面黒になった。異変を感じ、目を開けると貴方が私を呼びに来てくれた。私は体を起こすと貴方はとなりに座ってなにも喋らずただぼーっとしていた。私は貴方とするその「ぼーっと」が好き。この時間がずっと続けばいいのにとか考えていたら、休み時間終わりのチャイムがなった。
「そろそろ教室戻ろっか。」
そう貴方は私に手を差し伸べた。

私はその手をとりながら心の中で思った。
貴方は私の思いに手をとってくれるのかなって。

木漏れ日と黒と2つの影を見て私はそう何度も考えたことをもう一度考えてしまったのであった。

10/30/2025, 2:16:15 PM

【#22. そして、】
最近学んできていることがある。
自分はちょろい人間なのだと。
何度も何度も自分の愛を追って、追わされたのに
急にスイッチが切れたように
突き放されていることに。
友達にも言われる始末だ。
「あんたってちょろいから、すぐにそいつを追うなよ」
って。その言葉に何度助けられたのか。
この間もその言葉のおかげで
クズ男の沼にハマりきらずにすんだっけ。
でも私分かるんだ。
真面目に授業受けてるから分かっちゃうんだ。
人は同じことを繰り返す生き物だって。
よく、社会の先生も言ってたな。
だから、
その時はまた貴方の言葉で私を掬いあげてね。

10/15/2025, 3:36:01 PM

【#21. 愛-恋=?】
愛が生まれても甘酸っぱい炭酸の恋が無ければ
それは愛じゃなくてただの炭酸の抜けた得体のしれない物になるのかもしれない

9/18/2025, 3:53:19 PM

【#20. もしも世界が終わるなら】
カラン-. カチッ



Q.もしも世界が終わるならあなたはどうしますか?

なんてよく聞く、本の帯とかに書かれた文章。
考えようとはするものの、結局こういうのは答えにたどり着けない気がする。学校帰りの本屋で目に入るのは何度目かと考えるような文章を前に頭を回す。もし本当にそうなってしまったら私はどうするのだろう。まずは明日、世界が終わるって知って信じられるだろうか。最近はよくデマが流れるしなとか考えちゃったりするんだろう。

でもいざ、1歩踏み出すとようやくことの重要性に気づき出す。私はまず大きな目標を立てるところから始めるかな。その目標を世界が終わる、その時に達成できたじゃなくてその目標にどれだけ目指せたかを考えたいなと思う。だってどうせ達成出来ない。私はそういう人間だと、20年弱生きてきて学んだ。

海に行きたい。ライブに行ってみたい。アコギを連れて河川敷で夕日を見ながら唄いたい。友達に別れを告げる。これは大切だな。

今、考えてパッと思いついたのがこれしかないなんて悲しいヤツだとつくづく思う。

でもこんないつでも出来るような、いつか実現できるようなことを想像できるのは今だけなんだろうな。
だから、私はこの何も無い、やりたいことを想像できる世界に感謝!とまではいかないが、まぁ酷くも良くもない世界に親指を立てたいね。そして、自分の1番の大きな目標を人生の目標にして生きてたい。いつまでか分からない自分の道をどんなときでも明るく照らして歩いていきたいな。


「もしも世界が終わるなら?」ってなんて残酷な質問なんだろう。少し悲しく、突き放すような質問だから現実的に考えれない。じゃあ質問を変えよう。この質問の意図を私なりに解釈して質問するなら、

Q.あなたは道を歩いています。その道はどんな道か、分かりません。茨だらけなのか、花がたくさん咲いてる道なのか。ダメージを受けすぎると、あなたはゲームオーバーです。そんな正体不明の道を歩く時、あなたは何を目標にしてこの道を歩いていきたいですか?

拙い文章で意味不明な質問だが、これまでの文章を読んでくれたあなたが理解してくれると嬉しいな。意味が分からなかったら貴方がこの質問を生まれ変わらせて欲しい。




パタン---.
文才なんて全くないのに気取って意味不明な言葉並べた僕は自分の書いた文章を読み直した。
恥ずかし と自分で感想を述べ、氷の溶けきった濡れたグラスをグビっと飲み干した。
そのまま、今にも崩れそうな日に焼けた古めかしい手帳を閉じ、また次の道へ歩き出した。

8/26/2025, 3:29:48 PM

【#19. 素足のままで】
私はあなたの隣に行きたくて
あなたへの道を辿ろうとする
その道はガラスや小石がたくさんあったけど
土足厳禁
友達を装うかのように思いを殺して
素足のままであなたの元へ進んでいく

あなたの元へ着いたときには
私の足はもうボロボロで

でも
そんなのどうでもよかった
せめて私の中を、首から下だけでも
愛して欲しかったから

するとあなたは私を見てくれた
あなたから振り向いてくれた
そう感じた

あなたは私と手を結んでないのに
首から下を愛してくれた

だから私はもっと愛して欲しいが
大きくなって求めた

でもあなたは首から下で十分だと言った

どうして、私を愛してくれるんじゃなかったの

素足なままな足を抑えながら、見せつけながら
その気持ちを胸の中で殺した

あんなことやそんなことを言って
散々私を素足にさせて怪我させて
首から下を愛してくれたあなたに
わたしはこう言った
やっぱりクズ男だねって。
私が言ったとき、あなたはどこか遠い目をして
教室で聞かない落ち着いた声で
「傷付いた…」
その声は悲しい声色じゃなかった
そしてあなたはこう言った
「俺みたいな男に引っかかったら駄目だよ」って。

家に帰ってからも思いを頭に浮かんでは無理やり消して
首から下を愛してくれる関係は駄目なのに
まだあなたの元へ素足で駆け寄りたいと考えている私はいつまでたってもボロボロな足
綺麗な、ガラスも小石も落ちてない道を通れば
素足のままで踊って、廻って、歌って、綺麗に着飾って、キラキラJKだって胸を張れる
輝けるって分かってる

でも私は今日も私は素足のままで、
目的地をあなたにして歩いて行く

私の足はガラスが刺さり、そこへ小石が穴を開けていく
愛がその穴からこぼれるように
それを塞いでくれるのを待つかのように
"首から下だけでも"とあなたの元へ駆け寄っていく

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