9/2/2023, 12:37:21 PM
お題《心の灯火》
流転しながら命は物語を繰り返す
煌めきを灯し
次への時代へ繋いでゆく
心は数多《あまた》の旅路を紡ぎながら物語を織ってゆく
ねぇいつか聴かせてよ
君だけの心の灯火を
8/30/2023, 11:24:41 AM
お題《香水》
見慣れた町の。
見慣れたカフェの、知らない物語。
翡翠の木々が眩しいカフェテラスの一角。月を淹れたような香水瓶片手に、流暢な語り口調で、その香水の物語を聞かされる。
青いビロードのような瞳を持った、美しい陶器のような彼は、カフェで異彩を放つ。
惹かれてしまった《引かれてしまった》
町の片隅で壊れていた時に、笑顔で、その香水の香りを知ってしまったら――もう、後戻りはできないのだから。
8/29/2023, 11:13:02 AM
お題《言葉はいらない、ただ…》
その瞳で、あなたの見てきた風景を語ってくれませんか。
わたしの瞳には光がさしません。
でもきっと数多の夜も、あなたの風景を聴くためにあったのでしょう。
雨の多い日々さえも――光降る日々に、変わってゆくから。木漏れ陽降る日々へ――。
8/28/2023, 12:10:42 PM
お題《突然の君の訪問。》
無気力だから、生活感は水底。
泡沫となって消えてしまえと心の鉛を呑みこむ。
だから君が颯のように、玄関の扉を開けて入ってきた時――とてもとても嬉しかったんだ。
「一緒に食べよう」
きらきらした果物ゼリーとミネラルウォーターが眩しい。私の好物の、ハムとチーズの君特製のスペシャルサンドイッチも――。
きっと明日から浮上できる、陽だまりの花咲く場所へ。
8/21/2023, 10:59:03 AM
お題《鳥のように》
文机の引き出しに閉じ込めた夢のかけら。
不器用だけど、物語を灯すのは好きだった。
誰かの描いた物語じゃない、自分の描いた希望を灯した物語。
言葉の嵐がこわかった。
私は、臆病だから。
でもいつか鳥のように、自由に果てしなく飛んでゆくんだ。
今は希望を翼にこめよう、いつか旅立つその日のために。