月下の胡蝶

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10/10/2022, 1:26:29 PM

お題《涙の理由》


この物語をくれた君はもういない。


教室の片隅 朧気なわたしに笑いかけてくれた君は。



枯れ果てた声。


それでも涙の雨は止まない。



ありがとうも


さようならも



それさえ伝えられずに、今日もループする。



10/8/2022, 6:45:42 AM

お題《力を込めて》



好きなことにあなたの夢の力を注げばいい。 


想いを込めるなら、誰かの幸せに。 


想いを込めるなら、誰かの背中をそっとおして。



それが希望の力だよ。

10/6/2022, 1:14:19 PM

お題《過ぎた日を想う》


在りし日を懐かしむ。

願えば叶うのなら、もう一度だけ夢を見たい。



鳥籠で眠っていたい。

鳥籠で希望を抱いていたい。



叶うのなら、もう一度あの日へ。










10/4/2022, 3:38:30 PM

お題《踊りませんか?》


きらびやかなドレスに豪華な食事に心はない。人々の心はどうしたってそういったモノに惹かれてしまうようだが――庭園を見渡せるバルコニーで夜風にあたれば、少しは気も紛れるだろうって思ってた。


少女にはなにひとつ魅力的に思えず、肩に乗る青い鳥に思わず愚痴ってしまう。


「あんなの毎日繰り返して、疲れないのかなあ。私だったら町で買い物したりパン焼いたりスープ飲んだりしてる方がいいのに」


『そういうものなんじゃないのか。当たり前がちがうんだから』

「ふーん。じゃあカナトも?」

「――それより踊らないか」

「へ?」


いつの間にか青い鳥は、青が散りばめられた幻想的な民族衣装を纏った青年になっていた。

白銀の月に照らされた青年はそう言って、少女の手を取った――それは何より心をときめかせる魔法の手。



離せなくなるのは、一体どちらだろう?








10/2/2022, 12:53:10 PM

お題《奇跡をもう一度》



祈る心も朽ち果てて。


それでも祈るの。何度だって。



あなたの笑った顔が、もう一度見たいから。



――ねえ、お願いだよ。



帰ってきてよ。



大丈夫だっていってよ。




蒼白の月光が病室にゆらめいて、誘う黄泉の国。



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