蒼月の茜雲

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12/3/2022, 2:32:36 PM

テーマ関係なし


私はアイドルのオーディションを受けている。
周りには、可愛い綺麗、自信満々な人ばかりで
ただ、アイドルが好きで、歌が好きでだけと言う私は、周りからすれば浮いていた。
見た目も黒髪ツインテール、ゴスロリ服…
書類審査は受かっている人達が集まっているから
私にも何かあるのかも知れないと思ったけれど
同じ、オーディション2次審査組の人達は
私を嘲笑っていた。

こういう場でも、友人が出来て楽しそうに話している人たちが居るのに
私は孤立していた。
私と同じく孤立している人たちも居るけれど
彼女たちは、自ら望んで孤立しているようだった。
馴れ合いは無駄。最終的に受かるのは一人だけだから、此処で友人なんか作ってる暇なんか無い。
そんな事を言った人たちだった。

プロ意識が高いと言えば聞こえはいいが
他人を見下している、高圧的な態度の人たちが多かった。

確かに、孤立を選んだ人たちは、歌唱力もダンスも申し分無く、直ぐにでもプロとしてデビュー出来るほど、完璧だった。
けれど、アイドルとしてではなく、歌手、アーティストとしてのほうが、求められるんじゃないかと言う事で、3次審査には進めなかったようだ。
(テレビやインターネットで放送されている)
あくまでも、アイドルをデビューさせる為のプロジェクトなので、他人への態度も評価されていた。

私は、3次審査に進めていたけれど
孤立したまま、誰とも仲良くなれずに、1人練習をしていた。
『あの子、変な声 』
『そんなに上手くないのに、なんで残ってるんだろうね』
『あれじゃない?』
『あー…あれ』
くすくすと嘲笑うような声が聞こえる。
きっと、この声はテレビやインターネット配信では聞こえないくらいの大きさだろうと思う。
私は気にしないように、振り付けの練習もする。
ダンスは苦手だけれど、必須だから、頑張る。
他の子達は、ダンススクールに通っているの人が殆どのようで、軽く練習しただけで完璧に踊れるようになったようで、踊らずに喋っていた。

自主練習じゃなく、ダンスの先生が教える時には、真面目に取り組んでいるのだが、それ以外の時間は、練習はしていないようだった。

……そして、デビューが決まったと発表され
受かったのは…私ではなく
2次審査で落とされたと思っていた、
『私、馴れ合う気はありません』
と宣言した女性と
最終審査まで残っていて、友人が沢山出来ていた少女だった。

2次審査で落とされたと思っていた子は
1人特別ルールで審査されていたようだった。

オーディションに落ちた私は、
一番応援してくれていた幼馴染みに連絡をする。
しかし、彼からの返事は無く、地元に戻ると
彼は、私がオーディションで頑張っていた時に、
誰にも何も言わずに、居なくなったらしい。

………。
私の支えはどこにも無くなったんだ。
そう理解した。


(昨日見た夢の話。)

12/2/2022, 12:21:40 AM

テーマ“距離”

ずっと隣りに居た筈なのに
いつの間にか、其処には
私以外の人が居た。
手を繋ぐのも、笑い合うのも
私だったのに
私じゃない誰かが君に笑顔を向けている。
手の繋ぎ方も私とは違う。

何だか切ない。
ずっと隣りに居た筈なのに
今ようやく気が付いたよ。
ずっと君の事……

やっぱり違うね
幼馴染みと恋人の距離って。

幼馴染みが恋人になるなんて
物語だけの世界…。
初恋に気が付いた瞬間
その恋は儚く散った。

初恋は実らない。

11/29/2022, 3:17:09 PM

テーマ“冬のはじまり”

朝、目が覚めて
ふと、窓を開ける。

キラキラと路面が白くなっているのが見える。
ああ
霜が降りたんだなとそう思うと
もう冬か……
そして、身震いする。
呼吸をすると、鼻や喉に
ヒンヤリとした空気が入ってくる。

寒っ。
慌てて窓を閉め、再び布団に潜り込む。
だがしかし、既に布団も冷たくなっていた。

早く目覚めたというのに
二度寝が出来ないなんて…
そう思いつつ
仕方が無く、二度寝は諦める。
お湯を沸かし、ホットコーヒーを作り、飲んで
ほっと息を吐くと、その息が白く見えた。


ああ、今年も冬が来たんだな…。
そろそろ今年も終わる…。

ホットコーヒーだけでは流石に
体は温まらないので
早めに準備しておいた
電気ヒーターの電源を入れ
温まる。
ああ、快適。
此処から離れたくない。
そう思うものの、コーヒーには利尿作用がある。
残念ながら
早々に離れなければいけない。

それも、冬のはじまりを感じさせる事でもあった。

11/28/2022, 10:09:18 AM

テーマ“終わらせないで”

今日発売の予約してたゲームが届くと
連絡があった。
楽しみにして、帰宅すると
何故か、開封されていた。
「あ、姉ちゃんお帰り」
リビングのソファーで寛いでいる弟
「ねえ、これ、何?」
床に落とされているゲームソフトのケースを見せる。
「何って…ゲームだけど?」
「なんで開封されてるの?」
「俺へのプレゼントでしょ?」
当然のごとく言ってくる弟。
「は?」
「だって、それ、俺がやりたいって言ってたから」
「ふ…ふざけんな!自分のバイト代で買え!」
「は?意味分かんねぇし。」
ゲームソフトだけならまだいい。
ゲーム機本体も私の物だ。
勝手に…ゲームやって、しかも見たところ
クリアしている。

勝手に終わらせないで!

(家族でも別の人が宅配便を開封するのは、犯罪)

11/27/2022, 2:39:11 AM

テーマ“微熱”

生まれて初めて恋をした。
いや、恋と認識した。

見つめているだけで
声を聞くだけで
胸の鼓動が高鳴る。

まるで、風邪の初期症状のように
頬が微熱を纏う。


……本当に風邪かもしれない。

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