元気かな、あの時の私は
まだ笑ってる?未来の私は
未だに襲う皮肉めいた孤独と
損得勘定からなる誰かの視線に
いつも悩まされて来た私だから
留まった時にいつだって思う
でも口に出せば無意味とも分かっている
だから辛い
だから笑えない
それでも無理矢理笑う私は
その他には可愛く見えているのかな
透明になれるなら
この籠から抜け出して
貴方が1人歩く未来へついていきたい
振り返って微笑む貴方に
私の頭を軽く叩いて撫でる優しい貴方の手に
よく笑う貴方の下がった目尻に
少し上ずる寝ぼけ眼の貴方の声に
憧れや羨ましさを抱いたあの日から
私はずっと動けなくて
愛されて居たかった
愛されて痛かった
愛されることが全てだった
愛されて全てが終わった
でもそれでいいとさえ思えた
貴方なら不幸でいいと思えた
一輪の花の様に
貴方だけを見つめて居られたら
縛られる事無く
貴方の思い描く未来を歩めたら
きっと私達が生きるこの世界は
いつだって間違いだらけだと思うから
その度に、転んで涙する貴方に
手を差し伸べる相手が私であるように
私が苦しくて蹲る真夜中に
優しく抱き締める相手が貴方であるように
そうやって生きていこう
きっと沢山の隔たりに悩むだろうし
互いの価値観に左右される日々も
呆れるほどにあるだろうけど
それでいいよ、それがいいの
思ったよりも優しかった
思ったよりも無邪気だった
気を許してるかもしれないとあなたは言うけど
ねえ、あなたは誰?
私が知ってるあなたは
もっと孤独で寂しい人だった
吹けば消えてなくなりそうな
もっと儚い悲しい人だったのに
優しさを覚え世界を見るあなたは
随分と眩しい人になって
置いていかれた私は
ずっとあの日のままだよ
寝ぼけまなこで目を開けた暗闇に
君の声がした
世の中に「ずっと」も「永遠」も存在しないのは
どれだけ大切に想っていても
自分がいつだって誰かの人生の
エキストラにしかなれないからだと
自分にとっては「特別」だとしても
それが相手にとっての「当たり前」なら報われないだろうと
愛し愛されることは
全てが当人同士の自己満足に過ぎない
だから尚更愛すとは意味の無いことだと
確信を突くように
畳み掛けるように
嘆くように泣くように
君の脳裏に浮かぶ言葉達が
世の中の正解なのだとしても私は
明日君が居なくなるとしても
君にとっての私が当たり前だとしても
押し付け合う愛が自己満足で終わるものだとしても
君を愛してやまないと思うんだよ