うつ病はこころの風邪、なんていう言葉を聞いたことがある。
果たしてそうなのだろうか。
風邪をひいて、死にたいとか消えたいとかそこまで考えるのか。
うつ病は心の風邪なんかじゃない気がするのは私だけなのだろうか?
"せつ"という取り分け美人でもない女性がいた。
何もやらせても一般的で、飛び出た才能もなくただただ普通の女。
そんな彼女のどこに惹かれたのか自分でも分からない。
だがしかし、愛してしまったのだ。
話せば話すほど、見れば見るほど惹かれていく。
そんな日々が続いた頃だった。
せつが何者かに襲われてた。
しんしんと雪の降る静かな日だった。
それからせつは引き篭もるようになった。
笑顔も何もかも無くしてしまった。
そうした日々がどのくらい過ぎただろうか。
これもまた雪の降る日のことだった。
せつが、自ら命を絶ったのだ。
あたり一面、真っ白な雪の海に一塊だけ赤に染まった場所。
外で最期に雪を見ながら腹を、首を斬ったのだ。
まるで、"せつ"という雪が"雪"というせつに還るように。
数年後、自分は家庭を築いた。
それでもやはり冬になり雪が降ると思うのだ。
せつが、雪が憎くて、そして
愛していた、ということを。
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雪を待つ
冬を彩る鮮やかなイルミネーション。
「綺麗だね!」
キミが鮮やかな光の中でこちらを向いて笑って言った。
嗚呼、キミが。キミこそが、どのイルミネーションよりも綺麗に僕の心を鮮やかにしてくれるんだ。
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イルミネーション
あの人を、あの人を忘れられるくらいの愛を私に注いで。
私も貴方が忘れられないあの子の事を忘れられるくらいの愛を注いであげるから。
表向きは仲良し恋人。
裏では激しく愛を求める2匹の獣。
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愛を注いで
身体と身体は簡単に繋がることはできるのに
心と心はどうやら簡単には繋がることができないらしい。
何と滑稽なことだ。
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心と心