周りと比べられるのが嫌だった。
点数をつけられるのが嫌だった。
数字が伸びないのが嫌だったり
数字が全てだった。
点数が全てだった。
悔しかった。辛かった。他人を憎んだ。過去を悔いた。
負けたくない。数字が伸びて欲しい。点数が上がって欲しい。
お前らなんかに負けるもんか。
沈んだ心にいつもいつもそう語りかけてた。
静かに情熱を燃やしていた。
報われると思ってた。やる気さえ無くさなければいつかはきっと、って思ってた。
でももう無理だと悟った。
騒がしかろうと静かだろうと情熱を燃やしたところで何の意味も無かった。
何の取り柄もない私。そんな私は平凡で何もできない流されるだけの人間だと、そう気づいた。
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静かな情熱
「おやおやおや?どーしたよ、その満面の笑みは!」
「先生!ボク、やっと友達できたんです!イジメから救ってくれた先生のおかげです!」
「そーかそーか!よかったな!と、いうことは……」
「?」
「“こころ”のほうも元気になったのかな?」
「!っ、はいっ!とっても!!」
「それは良かった。今ある友だちと心を大事にしておくれ」
「はい!ありがとうございます!」
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元気かな
あなたの笑っている笑顔も大好きだけど、
泣いたり
怒ったり
落ち込んだり
喜んだり
そんな人間らしいあなたのことが
だーいすき!
だからね、自分を卑下しないで!
あなたのことが大好きでたまらない人だっているんだから。
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大好き
心から愛した人。
きっともう君以上に愛せるものはない。
そう言ってもいいほどに愛していた。
将来を誓っていた。
2人で幸せな未来を描いてそれがとても楽しくて嬉しくて愛おしい時間だった。
なのに、君は。
君は僕を置いていってしまった。
君に会いたい。
抱擁をしたい。
キスをしたい。
今となっては、もう、叶わない夢。
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叶わない夢
私のお守りだった手紙。
唯一私の病気のことを知って理解してくれてそれなのにいつもと変わらない態度で接してくれた大事な大事な友だちからの手紙。
大切にしていたのに無くなってしまった。何回も何回も何回も部屋を見たけれど無かった。まだ隙間とかに入り込んでるかもしれない。それでも見つけきらなかった。
辛い時、しんどい時、苦しい時、必ずその手紙を読んで涙を流した。心を軽くしてくれた。
それなのに無くしてしまった。管理が甘かったと言われればそれまでだけど。
今は県外にいて仕事も忙しそうで結婚を考えてるほど大切な人ができた友だち。
そんな友達にもう迷惑もわがままも言えない。
学生時代とは違う。
ねぇ、私の大切な大切な友達からの手紙は…手紙の行方は……どこなの。
早く帰ってきてよ。私も全力で迎えに行くから。
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手紙の行方